源氏物語の脇役たち の商品レビュー
与謝野晶子訳、瀬戸内寂聴訳 源氏物語を何度読み返しただろう。 それでも、登場人物がたくさんで、まだ混同している者もある。 この本は登場人物が整理されていて、すごくよくわかる。 源氏物語は、光源氏が主人公なのではなく、彼を取り巻く人々をこそ、紫式部は書きたかったのではないか?と思っ...
与謝野晶子訳、瀬戸内寂聴訳 源氏物語を何度読み返しただろう。 それでも、登場人物がたくさんで、まだ混同している者もある。 この本は登場人物が整理されていて、すごくよくわかる。 源氏物語は、光源氏が主人公なのではなく、彼を取り巻く人々をこそ、紫式部は書きたかったのではないか?と思ってしまう。 だから、「脇役」なんかじゃない。
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タイトル通り、『源氏物語』の重要な脇役たちについて、彼らの果たした役割と魅力を寂聴さんが楽しく書いている。 源氏物語を読んだことがないと、さっぱりわからないかもしれないが、話を知っている人が読むと、また違った角度から源氏物語を読んでみたくなるのではないだろうか。 トップに挙げて...
タイトル通り、『源氏物語』の重要な脇役たちについて、彼らの果たした役割と魅力を寂聴さんが楽しく書いている。 源氏物語を読んだことがないと、さっぱりわからないかもしれないが、話を知っている人が読むと、また違った角度から源氏物語を読んでみたくなるのではないだろうか。 トップに挙げてある朱雀院について、著者はわりに肩を持っているが、「若菜」以降のあのどんよりした暗さをもたらしたきっかけが朱雀院にあると思うと、僕はこのキャラクターがなんとも好きになれないんだよな。 でも、トップに持ってくる意味は理解できる。 その他、頭の中将や髭黒の右大臣、惟光、女性陣では弘徽殿の女御、秋好中宮、花散里などについて書かれている。 源氏物語はかなり緻密にキャラクター設定がされているのだということを教えられた。
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作者同様、源氏にはまったく惹かれないけど、ヒロインは惹かれる人物が多数です。 強いて男性を挙げるなら源氏よりも頭の中将かな? 脇役も物語を大きく動かすためのキーマンなのだということが繰り返し出てきて、物語としての巧妙さに改めてうなりました。
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