晴明。 の商品レビュー
稀代の陰陽師・安倍晴…
稀代の陰陽師・安倍晴明の少年期・青年期を描いた一冊。彼が「神」として祀られるに至った経緯。人を憎み、京を呪う、その根底には、人を好き、京を愛する想いがあった。その彼が、人を、京を救うためにした決断の話。ここの晴明は哀しくなるほど自棄な感じがした。自分を好きになれない感じ。それが、...
稀代の陰陽師・安倍晴明の少年期・青年期を描いた一冊。彼が「神」として祀られるに至った経緯。人を憎み、京を呪う、その根底には、人を好き、京を愛する想いがあった。その彼が、人を、京を救うためにした決断の話。ここの晴明は哀しくなるほど自棄な感じがした。自分を好きになれない感じ。それが、ラストにはだいぶ変わる。あと、蘆屋道満の役どころが他にはない感じでした。
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清明の少年期(『暁の…
清明の少年期(『暁の星神』)・青年期(『鬼哭』)を描いたこの本は夢枕獏氏の「陰陽師」の様な栄華を極めた頃の、いわゆる一般的な清明像とは大分異なり新鮮でした。類稀なる才故化け物と罵倒され、挙句贄として神に奉りあげられた彼の、ともすれば闇に惹かれてしまう心情がとても切なかったです。千...
清明の少年期(『暁の星神』)・青年期(『鬼哭』)を描いたこの本は夢枕獏氏の「陰陽師」の様な栄華を極めた頃の、いわゆる一般的な清明像とは大分異なり新鮮でした。類稀なる才故化け物と罵倒され、挙句贄として神に奉りあげられた彼の、ともすれば闇に惹かれてしまう心情がとても切なかったです。千年前の事を知る由もありませんが、神も鬼も凌ぐ呪力をもったと云われる彼に、それ故の孤独感、葛藤に揺れる人間らしい弱さが当然あったのではないかと思いました。清明に平将門や陽成天皇(百人一首「つくばねの峰よりおつるみなの川~」で有名な御
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「晴明。」と「鬼哭。…
「晴明。」と「鬼哭。」を合本にして加筆修正した作品。少年期から青年期の晴明が描かれている。
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思っていた晴明像とは違った。 こちらの晴明は好きになれない。一人称、俺を連呼されて興醒めする。 血なまぐさい描写があまりにホラー。読み慣れていない分野からの読者にはかなりキツイ。さんざん神だ鬼だとこねくりまわした話の結末が、あんなだとは。拍子抜けした。
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10~20代の若い晴明のおはなしです。 そうよだねえ、いくら晴明だって、最初っから夢枕版のスカシた三十路(個人的イメージ)だったわけじゃないと思うのよ。 ああなるまでには若気の至りとか若いゆえの悩みとか葛藤とか大事件とかいらん苦労とか恋バナがあったに違いない! などと作家の枠を跳...
10~20代の若い晴明のおはなしです。 そうよだねえ、いくら晴明だって、最初っから夢枕版のスカシた三十路(個人的イメージ)だったわけじゃないと思うのよ。 ああなるまでには若気の至りとか若いゆえの悩みとか葛藤とか大事件とかいらん苦労とか恋バナがあったに違いない! などと作家の枠を跳び越えたイメージを膨らませることができて、晴明ファンとしては楽しかったです。 ところで先日テレビでドラマ版晴明やってましたが(夢枕版原作)CGだらけの妖怪大戦争だったのう……。
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図書館で。 初めて読む作家さんでしたが…あまり好みの文章ではないかも。平安時代の人たちなのにあまりに現代過ぎるというか…保憲さんのガラが悪くて辟易するというか。 色々な方が清明を書かれているから知らず知らずそういうイメージが付いちゃってるのかもなあと思ったり。
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これも長かった。2冊の合本。 夢枕獏の清明とはまた違って、多くの謎がまだまだありそうだし、スピンアウトした物語もありそうです。 でもいいや。
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希代の陰陽士安部清明。あまりにも人間を超えた力と人間という器がどうやって調和していくのか。 切ない話でした。
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――鈍くならねば、人は殺せん―― 571ページの長編だけれども一日で完読しましたぞ〜。 こんなに楽しい読書は、久し振り。 でも、序盤のスプラッタ描写が厳しく、ゾゾっとするので 服用のさいにはお気をつけください。
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妖と人の狭間で揺れ動く主人公。 神となっても、邪となっても、所詮ひとりになることに変わりはない。 YAです。加門七海の話には安易なハッピーエンドはない。
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