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正しく悩むための哲学 の商品レビュー

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2018/03/05

「自分とはいったいなんだろう」「私はこの大学というところで何をしようとしているのだろう」「社会はいったいどういう仕組みで動いているのだろう」「人は毎日の生活にどんな意味を見いだしているのだろう」といった、現代の若者たちが抱いている人生についての悩みに著者が回答を与えることを試みた...

「自分とはいったいなんだろう」「私はこの大学というところで何をしようとしているのだろう」「社会はいったいどういう仕組みで動いているのだろう」「人は毎日の生活にどんな意味を見いだしているのだろう」といった、現代の若者たちが抱いている人生についての悩みに著者が回答を与えることを試みた本です。 著者はまず、ひとが生きる自信を獲得するためには、「自分のはたらきが人々の間になんらかの好ましい効果を生むこと」と、「身近な相手とうまくやっていけること」の二つが満たされる必要があると主張します。 かつては、子どもから大人への移行が社会によってなかば一方的にもたらされ、自分の働き場所は社会によって与えられていました。ところが、現代ではそうした社会的な圧力がなくなったために、若者たちは自分の力で上の二つの条件を満たさなければならなくなりました。こうした状況が、「自分とはいったいなんだろう」「人は毎日の生活にどんな意味を見いだしているのだろう」といった疑問を抱く若者たちを生み出していると著者はいいます。本書では、そうした若者たちの逸脱への憧れ、あるいは仕事や恋愛などの経験を通じて、この社会のなかで大人になるためのプロセスが提示されています。 ただ個人的には、著者の議論が古典的な青年モデルに基づいていて、現代の若者たちの生き方にそぐわないように感じました。たとえば著者は、形とか外面的行動とかいったものがもっている大きな力をバカにしてはいけないと主張し、「若い人のなかには、こういう、いわゆる「大人の」考え方に反発を感じる人もいるかもしれません」と述べているのですが、現代の若者たちは、そうした冷めた態度にあまりにも慣れてしまっており、そのことに苦しんでいるのではないかという気がします。

Posted byブクログ

2009/10/04

若い時分に是非、読んで頂きたい一冊。 勿論どの年齢で読んでも構わないが、高校生大学生ぐらいがベストなのでは? 生きる自信は読み手次第だが、著者が『たたかう哲学者』と評されるに頷いてしまう熱さがこの中にはこめられている。<知>は、我らが生きていく為には有効な武器なのである。(小賢し...

若い時分に是非、読んで頂きたい一冊。 勿論どの年齢で読んでも構わないが、高校生大学生ぐらいがベストなのでは? 生きる自信は読み手次第だが、著者が『たたかう哲学者』と評されるに頷いてしまう熱さがこの中にはこめられている。<知>は、我らが生きていく為には有効な武器なのである。(小賢しい知ではなく、純粋な『知』のことですよ)

Posted byブクログ