リストラと能力主義 の商品レビュー
会社の論理を優先し続…
会社の論理を優先し続ける日本企業を断罪する。
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日本のリストラの問題点を指摘するとともに、これからの日本社会の進むべき道を示している本です。 日本の会社では通常、社員は会社が決めた事業分野で会社が決めた仕事をおこなうことが求められます。そして、彼がうまく与えられた仕事をこなすことができるどうかは、仕事を決めた会社の責任なので...
日本のリストラの問題点を指摘するとともに、これからの日本社会の進むべき道を示している本です。 日本の会社では通常、社員は会社が決めた事業分野で会社が決めた仕事をおこなうことが求められます。そして、彼がうまく与えられた仕事をこなすことができるどうかは、仕事を決めた会社の責任なので、仕事の成果にかかわらず、雇用と一定の処遇は会社の責任で確保するというのが、日本的雇用慣行の仕組みでした。一方アメリカの雇用システムでは、職種ごとに採用がおこなわれ、どのような仕事に従事するかを個人が選んでその能力に応じた給与を受け取るのが普通です。つまり、旧来の日本型の雇用システムは企業優先・平等主義であり、アメリカ型の雇用システムは、個人優先・能力主義ということができます。ところが、不況下の日本の企業が推し進めた「リストラ」は、人事課をはじめとする企業の雇用管理を維持したままで、社員を能力主義によって選別し、さらには解雇するというものだと著者は指摘します。 こうした日本型リストラは、社員の士気の低下を招くことを避けられず、これからの知的創造社会では通用しないと著者はいいます。そして、今後一人ひとりの社員が個人事業主に近い存在になっていくのではないかという見通しが示され、各企業は会社への忠誠心ではなく企業理念によって社員をまとめあげるような仕組みをつくる必要があると主張しています。 「年収300万円」というキー・ワードを流行させた著者の本は何冊か読んだことがあるのですが、それらの多くは、リストラの問題点やそれに対処する方法を述べたものでした。これに対して本書では、これからの社会と企業の姿が描き出されており、著者の考え方の大きな枠組みを見通すことができたように感じました。
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目標管理制度は実際の処遇と結びつける面で致命的な欠陥を持っている。それは目標管理制度から決まる評価の大きさと、本人が稼ぎ出す付加価値の大きさをリンクさせることができないということである 自分が何のために生きているのか、一度しかない人生をどのように生きるのかを真剣に問い直し、自分自身の判断で自分の人生を再構築、すなわちリストラすることなのではないだろうか
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日本型の雇用形態は世界的に見てどうなのか、ということを真剣に考えてみれば、この国の将来をどうしようかという方向性が表れてくる。会社の経営をめぐる部下と上司の架空の会話が、なかなか面白く、問題の本質を考えるうえでよいサンプルになっている。
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[ 内容 ] リストラの「四つの誤り」とは何か。 能力主義の致命的欠陥とは―。 企業優先主義を排し、「自由と自己責任」の新雇用革命を提唱する。 [ 目次 ] 第1章 「日本型リストラ」四つの誤り 第2章 日本的雇用システムの正体 第3章 「人事部」は何をしようとしているのか 第...
[ 内容 ] リストラの「四つの誤り」とは何か。 能力主義の致命的欠陥とは―。 企業優先主義を排し、「自由と自己責任」の新雇用革命を提唱する。 [ 目次 ] 第1章 「日本型リストラ」四つの誤り 第2章 日本的雇用システムの正体 第3章 「人事部」は何をしようとしているのか 第4章 「個人優先」の人事制度 第5章 「自由と自己責任」の人事制度 終章 反リストラの経営学 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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