花を捨てる女 の商品レビュー
夫婦の愛憎がメインになる作品の多い短編集。 もとは平成9年刊行の作品のようだが、登場する夫婦、特に女性の姿がとても古く感じる。女性作者だからこその内容なのだろうけれど、この30年で日本の夫婦や女性のあり方がずいぶん変わったのだと感じさせられた
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花を捨てる女・・・主婦が愛人を殺害して、毎日罪を後悔しお墓に通ってる、新しい花も買っていると情状酌量を狙うが墓に入っていないことがばれる。 アイデンティティ・・・警察に夫に隠している女が居ないかどうか調べてもらうため、友人に頼んで失踪する直子だったが夫に愛人はおらず、しかし家庭が安泰の直子に嫉妬し 「あれは本当の直子じゃない」と友人は騒ぎ、直子はノイローゼになりかける。 尽くす女・・・尽くし甲斐のない夫を殺害するため、身寄りのない老人の世話をする主人公だが、ガン特約の生命保険からばれる。 家族写真・・・夫が殺害され復讐しようとする妻。愛人の家に尋ねていって父親にそう告げると、実子ではない 心を病んだ長女が愛人だ、殺してもイイと言われる。 妻は結局犯罪を犯せず、犯人が捕まったら、父の可愛がる次女が犯人だった。。この父親は鬼か!と言う話。 三通の遺書・・・友人が夫と不倫して自分を殺害し後釜に座ろうと思ってるのを感じ、他に自分を殺そうとしている男が居る、と色々画策して、友人に殺された。。 友人に渡した遺書は嘘であとから二通の本当の状況を書いた手紙が出てくる。 線と点・・・家族内で遺産相続でもめている女が殺された。異母兄が疑われるが、異母兄に事件を押し付けようとした女の愛人だった同僚が犯人。。 異母兄には、たまたま利害関係のない友人と駅で会い不動のアリバイがあったのだった。
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