卒論応援団 の商品レビュー

渋谷恵宜(著者)

2013/08/25

　とにかく卒論を提出するためのテクニックを教えてくれる本。
　著者が「皆さんのほとんどは、学者ではなくビジネスマンになるわけだから」(p.158)と書いているように、研究の総仕上げとしての卒論を書くというより、社会人になる前に大学を卒業することが必要だから卒論を提出する、というスタンス。
　そうは言っても、わかりやすい文の書き方など、確かに知っておいたほうがいいと思われることが書かれている。「どんどん孫引きしてしまおう」とかいうのはどうなのか、とは思うけど、原典にあたっているとそれにすごく時間がとられるのは確かだ。この時間を他の本を読むのに使いたいとも思う。ただ、原典にあたると、それはそれで面白かったりするけど…この著者は「とにかく要領よくやりなさい」という姿勢。
　卒論を出さなければならない人は読んでおいてもいいと思う。締切前に提出するためには確かに純粋に学問的なことばかりですまないこともあるわけだし。ただ、この本は古く、付属のCD－ROMも、対応が「Windows９８以上」とかになっている。現在は「卒論応援団2013」が出ているのでそちらを読んだほうがよさそう。