1,800円以上の注文で送料無料

バルトーク晩年の悲劇 の商品レビュー

0

1件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    0

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2013/08/16

ナチスを避け、NYに亡命してきた夫妻を助けたハンガリー人の弟子が描いた世界は大作曲家でありながら、心優しく、ざっくばらんな人柄がにじみ出てくるようです。愛猫ルルを可愛がる姿、山に向かって「こだまよ」と叫ぶ姿、リンゴを投げる姿・・・妻ディエッタとの生活は、ほのぼのとしたものが伝わり...

ナチスを避け、NYに亡命してきた夫妻を助けたハンガリー人の弟子が描いた世界は大作曲家でありながら、心優しく、ざっくばらんな人柄がにじみ出てくるようです。愛猫ルルを可愛がる姿、山に向かって「こだまよ」と叫ぶ姿、リンゴを投げる姿・・・妻ディエッタとの生活は、ほのぼのとしたものが伝わり、故国ハンガリーの盟友コダーイとの信頼関係も妻の言葉を通してしみじみと感じます。ナチスに対しては決然とした態度が一方で伺えます。若き日から天才ピアニスト、そして作曲家として名をなした人でありながら、故国を離れ、亡命先の米国での晩年は何とも淋しい印象です。

Posted byブクログ