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ブロークン・ハート・クラブ殺人事件 の商品レビュー

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2017/10/14

フート刑事のシリーズ1作目。 なぜかこの1作目は文庫で出版されていないので、 次作を読む前にと、手に取りました。 「マンハッタンで一番リッチな刑事」にまず興味を惹かれました。 何しろ私の中にあるニューヨークの刑事といえば、 ダウンタウンで聞き込みをするくたびれた恰好の刑事が定番...

フート刑事のシリーズ1作目。 なぜかこの1作目は文庫で出版されていないので、 次作を読む前にと、手に取りました。 「マンハッタンで一番リッチな刑事」にまず興味を惹かれました。 何しろ私の中にあるニューヨークの刑事といえば、 ダウンタウンで聞き込みをするくたびれた恰好の刑事が定番なもので。 友人に恵まれたリッチなイケメンって、 なんだかうそ臭くなりそうなものですが、 200年前に建てられた屋敷の歴史やら、 1700年までさかのぼれるという由緒あるフート一族の懇親会やらと、 歴史的バックボーンの描写が効いていて、違和感無く読めました。 土地に根差した一族の末裔の視点から見る、 移民の国の大都市ニューヨークというのも新鮮でした。 全体的な感想でいうと面白かったです。 章毎にフートやその他の関係者の描写が挿入されて、 徐々に高まる緊張感に引き込まれていきました。 そして、犯人像は怖くてやりきれなかった。 相棒のミッキーも裕福なんて出来過ぎですが、 与えられた刑事部屋を勝手に改装したり、 その他の同僚達とのやり取りなんかは楽しかったです。 気になる点といえば、主人公フートが恋愛体質過多なこと。 愛する女性のためにも頑張ったということなのでしょうが、 捜査中に彼女を思い出してめそめそ(?)する描写が多すぎました。 私個人としては、事件に対してはもっと硬派でいて欲しかったかな。

Posted byブクログ