三毛猫ホームズ の商品レビュー
「三毛猫ホームズの夜ふかし」 「三毛猫ホームズの通勤地獄」 が収録されています。 猫のホームズと飼い主の兄弟の描写はユーモア調なのですが、やはりミステリーなので殺人事件が起こり、その背景には複雑な人間関係があります。 三毛猫ホームズシリーズは対象年齢をどれくらいに設定して描か...
「三毛猫ホームズの夜ふかし」 「三毛猫ホームズの通勤地獄」 が収録されています。 猫のホームズと飼い主の兄弟の描写はユーモア調なのですが、やはりミステリーなので殺人事件が起こり、その背景には複雑な人間関係があります。 三毛猫ホームズシリーズは対象年齢をどれくらいに設定して描かれたのか分かりませんが、ともかく本書は児童書なので小学生が対象なんでしょう。その小学生にこの事件は少々重すぎないでしょうか。 外国の古典ミステリーならば時代も地域もまるっきり違うので別世界の話だと割り切れるのですが、本書は時代も地域も日常生活と地続きで身近です。それでこの内容とは生々し過ぎると思います。 そもそもミステリーは人間関係が険悪で憎しみ合ったり殺人が起こったりで内容が陰湿なのです。 私が子ども時代にミステリーよりもSFの方が好きだったのもそんなところにあったのだと思います。 子ども向けにしろ大人向けにしろ、もっと殺人の起こらないほのぼのとした「日常の謎」をテーマにした作品が増えてほしいと思います。 ……と、内容そっちのけで持論を語ってしまいました。 赤川次郎さんは「コージー・ミステリの先駆者」とも言われているようです。 どちらかというと作品の選定方針に問題があるような気がします。本書の収録作品としては、殺人のないコージーミステリーの方が相応しいと思うのですが、三毛猫ホームズシリーズにはコージーミステリーはなかったのでしょうか。 本書の巻末には「名探偵三毛猫ホームズの活躍」という、山前譲さんの充実した解説が収録されています。三毛猫ホームズのデビュー作以降の主要な事件が紹介されています。これは素晴らしい趣向です。 三毛猫ホームズといえば、私が中高生だった頃に大ブームでした。 私は当時から流行りものには反発軽蔑する天邪鬼だったので無視していました。 2000年発行の本書には36作目『三毛猫ホームズの最後の審判』までが全作品リストとして挙げられています。 現在ウィキペディアには52作目『三毛猫ホームズの復活祭』(2018年)まで掲載されています。 私にとっては三毛猫ホームズシリーズと言えば中高生時代に流行していた懐かしい作品という位置付けなのですが、今の子ども達にとってはもはや少し前の作品、古典的作品ということになるのでしょうか。 OLDIES 三丁目のブログ 世界の名探偵10 三毛猫ホームズ(岩崎書店) https://diletanto.hateblo.jp/entry/2024/06/25/205605
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晴美とその兄の片山刑事が飼っている三毛猫の名前がホームズ。 三毛猫ホームズを子供向けに紹介するための2話。 三毛猫ホームズの夜ふかし。 三毛猫ホームズの通勤地獄。 夜更かしは,母による祖母の殺人。 通勤地獄は,子供向けにどうかとも思う。 現代を表現しているといえばそうかなとも思う。 楽しいだけが人生ではないという教訓かも。
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確か小学校時代に読んで推理小説にはまった1冊。まさかの犯人に「えー・・・」と言ってしまいました。発想の転換が好きです。
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