ナレッジ・マネジメント の商品レビュー
「技能的な知識を体系的に洞察するという領域には達しない。なぜなら、そのような知識は一度も形式化されたことがないからである。これでは組織全体に影響を及ぼすことは容易でない。」(p.46)→「一度も形式化されたことがない」知識は「組織全体に影響を及ぼすことは容易でない。」 ラーニング...
「技能的な知識を体系的に洞察するという領域には達しない。なぜなら、そのような知識は一度も形式化されたことがないからである。これでは組織全体に影響を及ぼすことは容易でない。」(p.46)→「一度も形式化されたことがない」知識は「組織全体に影響を及ぼすことは容易でない。」 ラーニング・ヒストリーは「信頼感を築く」のに「優れた効果をもたらす」。「過去に自分の意見が無視されたと思い込んでいる人たちは、自分の意見が文書に記録されているのを見て、どんな立場の誰がその意見を言ったのかにかかわらず、自分の意見は正しかったのだという思いを抱くことになる。自分が孤立していると感じていた人たちは、自分自身と会社のためによりよい未来を築きあげようと努力しているのは、自分一人ではないのだと確信するようになる。そして最後には、ラーニング・ヒストリーにともなうグループ・ディスカッションが、集団で一緒に考える新たな場を提供してくれる。それによって、一人でかかえこんでいた心配事や不安、憶測にまつわるもやもやを吹き飛ばし、もっと高いレベルでの信頼関係を構築することができるのである。」(p.193/194) 「過酷な競争と、とどまるところを知らない技術革新を特徴とする企業環境のなかで、企業内研究の役割とはいったい何か。また大企業は、最近のイノベーションを適切に吸収し、これを迅速に新製品に結実させるために何をすべきなのか、という問題である。」(p.210)「過酷な競争と、とどまるところを知らない」教育「技術革新を特徴とする」学校をめぐる「環境のなかで、」学校内研修「の役割とはいったい何か。また」学校「は、最近の」教育技術「イノベーションを適切に吸収し、これを迅速に新」教育課程「に結実させるために何をすべきなのか、という問題である。」と読みかえることは正に可能である。
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出版が2000年12月と、およそ10年前の本であることから、情報技術についての情報については、すでに解決、改善されていることはあるが、基本的な知識の共有については、非常に為になった。 著者は複数の学者が担当し、第1章P.F.ドラッカー「情報が組織を変える」では、実に少ないペ...
出版が2000年12月と、およそ10年前の本であることから、情報技術についての情報については、すでに解決、改善されていることはあるが、基本的な知識の共有については、非常に為になった。 著者は複数の学者が担当し、第1章P.F.ドラッカー「情報が組織を変える」では、実に少ないページで、情報の意味と、組織のあり方について語られている。 第4章クリス・アージリス「優秀なプロフェッショナルの学習を妨げる「防衛的思考」」においては、プロフェッショナルとしてのコンサルタントとと、その発注側との企業とのギャップが何故おき、埋まっていかないのかという、むなしさが書き記されている。 後半になってくると、情報管理の技術的なこととなり、現在のネットワーク環境ではすでに実現できることが多く、すでに過去の本となっているところもあるので、できれば再度編集され直してもらいたい本である。
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