老松堂日本行録 の商品レビュー
将軍に会うために日本…
将軍に会うために日本にやってくるのだが、その道筋は意外に大変なものであったことが伺える。当時の日本と朝鮮半島の情勢、関係なども分かる。
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ソウルからプサンへ 対馬と壱岐を過ぎる 博多に滞在する 瀬戸内航路を行く 京都の日々(一)―熱弁をふるう 京都の日々(二)―任務を終えて 瀬戸内航路を戻る 朝鮮へ帰る 跋語 著者:宋希璟(1376-1446、韓国、官僚) 校注:村井章介(1949-、大阪市、日本史)
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室町時代の日本の治安がすこぶる悪く、トップの外交官待遇であった宋景希すら、航路で倭寇に何度も襲撃されているのには驚いた。都までの道を無事に航海するためには〈土地の海賊をひとり乗せる〉という当時の日本の海賊たちの商売方法なんてすごいなあ。 貧困も壮絶。応永当時といえば経済も政治...
室町時代の日本の治安がすこぶる悪く、トップの外交官待遇であった宋景希すら、航路で倭寇に何度も襲撃されているのには驚いた。都までの道を無事に航海するためには〈土地の海賊をひとり乗せる〉という当時の日本の海賊たちの商売方法なんてすごいなあ。 貧困も壮絶。応永当時といえば経済も政治もかなり安定していた頃なのに〈残疾の者がうようよしたり〉〈飢えた物乞いが多く〉〈道端で売春をする女も多い〉などポイントポイントで出てくる貧困の描写にはびっくりした。 また、この当時の為政者レベルの朝鮮半島蔑視ともいうべき対外観が印象的だった。こういうのが、のちの豊臣政権にそのまま形骸化して引き継がれ、泥沼の朝鮮出兵につながったんだろうなあ。
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