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プラナリア の商品レビュー

3.6

61件のお客様レビュー

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  3. 3つ

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2024/02/04

最後の話以外は、静かに後味悪い感じでした。 こうあるべきだという考えに囚われると、自分も相手も苦しいなと思います。

Posted byブクログ

2024/01/30

なんとも言えない事件とかもない日常の話だなぁと思って読み終えた。 読んだあとにキーワードは無職だと見かけてなるほどと思った。 なんとなく味のある話たちであった。 わいも出来ることなら働きたく無いでござる。

Posted byブクログ

2023/12/16

あまり共感はできずに読み進めた。ただ、働かないというキーワードだけでも、様々な人生があるのだと感じた。登場する皆が生きにくいと感じならも、悩みつつ、でも、たくましく生きている。そんなフツーの人達の日常が描かれている。

Posted byブクログ

2023/07/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

女性の虚ろい。 感情と行動の矛盾。 人間ってめんどくさくて、捻くれている。 変わらなくても、ただ日常は流れる。 仕事をしないと思考する時間が増える。 自分のことを考えすぎてしまう。趣味に没頭してものを考えないようにするのもわかるなぁ。

Posted byブクログ

2023/02/19

面白かった! 2000年に書かれた短編集。ジェンダー問題のことも、今読んでも全然古くない。女性が出会う生き辛さとか、男性が背負わされるプレッシャーとか。「どこかではないここ」の母親に対し娘が抱く嫌悪感は、とてもドキドキした。

Posted byブクログ

2023/02/05

何と言ったらよいのだろぅ…… 無職がテーマの短編集。 うん、テーマからして、独特。 マイナス思考の人頭の中にある 愚痴や言い訳や憎まれ口を 聞かされた後のような… そんな読後感。 特に何かが好転するでも無く、 ただひたすらにネガティブ思考が続く。 そんな日常をこれから先もずっ...

何と言ったらよいのだろぅ…… 無職がテーマの短編集。 うん、テーマからして、独特。 マイナス思考の人頭の中にある 愚痴や言い訳や憎まれ口を 聞かされた後のような… そんな読後感。 特に何かが好転するでも無く、 ただひたすらにネガティブ思考が続く。 そんな日常をこれから先もずっと この人達は生きて行くのだろう…。 本当に不思議な作風でした。 でも、刺さる人には刺さると思う。 ハマる人にはハマると思う。

Posted byブクログ

2023/02/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

すべての短編、無職がテーマ。 プラナリア 24歳で乳がんになってしまった春香。 周りの人は手術、再建が終われば、がん患者でなくなる。入院中は、あんなに周りが自分のわがままに付き合って優しくかまってくれたのに、その後もホルモン注射のたびに調子を崩すのに、その辛さをわかってくれない。 とてもわがままなふうに描かれているが、実際の患者はそんなものだろう。そしてここまでわがままに振る舞える、(実家の)財力や根性がないから、自分を殺して表面的には取り繕うのだろう。 読んでいて、一番嫌な女だったが、それは自分が春香だった場合、ここまでできないと思うから腹がたつのだと思う。よくここまで、女の嫌な部分を書き表したと思った。 ネイキッド 老舗の跡取りと結婚して雑貨屋を繁盛させたものの、夫から離婚を言い渡されてしまう女。なんとももの悲しい。 前職で一緒だった、チビケンに救われる。 どこかではないここ 主婦が夫のリストラによる収入減で仕方なくパートをはじめる。自分だけが一生懸命になり空回り。夫も、実家の母親も、息子も娘も、夫の親も、みんなが自分を感情のない働き手としか見ていない。 挙句の果てに娘には見透かされていて、お母さんみたいになりたくない、と。 いろんな事情で、その人生を歩んでいただろう。それなのに、娘のその言葉はきつかっただろうな。 囚われ人のジレンマ 大学院生の無職の彼がいる美都。 結婚を申し込まれ、思わず相手に、稼いでもないくせに、と口にしてしまう… 冷静にきみのゼミはジェンダーじゃなかった?その辺の頭の悪い女と同じだ。 と言われ。 美都の嫌な感じも、彼の嫌な感じも、どちらもありそうで身にしみる。 あいあるあした これは無職の女が、居酒屋をやっている、離婚した男に寄生する。この話は、どこにも共感ポイントが見つけられず。 仕事がない、働かない、働けない、この気持ちの焦りを知っている人は、この本に対して共感度が高いかもしれない。学卒後、ずっと一つの会社で働いている人には理解しにくい気持ちかもしれない。 表題作のプラナリアが一番よかった。

Posted byブクログ

2022/12/03

著者の作品、ブクログ登録は3冊目になります。 著者、山本文緒さん、どのような方か、ウィキペディアで確認しておきます。 ---引用開始 山本 文緒(やまもと ふみお、1962年11月13日 - 2021年10月13日)は、日本の女性小説家。神奈川県横浜市生まれ。神奈川大学経済...

著者の作品、ブクログ登録は3冊目になります。 著者、山本文緒さん、どのような方か、ウィキペディアで確認しておきます。 ---引用開始 山本 文緒(やまもと ふみお、1962年11月13日 - 2021年10月13日)は、日本の女性小説家。神奈川県横浜市生まれ。神奈川大学経済学部卒業。本名は大村暁美。 ---引用終了 したがって、本作は、著者が37歳位の時に書かれた作品集になります。 で、本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 乳がんの手術以来、何をするのもかったるい25歳の春香。この洞窟の出口はどこにある-現代の"無職"をめぐる五つの物語。 ---引用終了 自分が最初の仕事を辞めた37歳の時を思い出すと、相当焦っていたことを思い出す。 が、そんなことは、既に過去のことになり、今自分は61歳。 まだ働いているが、無職になってもどうということはなくなっている。 それ故、この作品に登場する無職の若い人物とは、距離がありすぎる。 まあ、この作品の対象読者ではない、そんなところですかね。

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2022/03/03

山本文緒さんの小説ベストワンはと問われたら、ためらいなく『プラナリア』と答える。そのくらい、突出した面白さがあり、個人的には『自転しながら公転する』より傑作だと思う。 短編集の主人公は揃いも揃って情けないが、清涼感さえ漂う。人間のありのままを描くとはこういうことではないだろうか。

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2021/12/19

時を経ても古さを感じない。人間が抱く感情や本質は普遍なのだと思う。飾らず真っ直ぐにのびのびと生きる登場人物は著者の筆力によって読者に共感と安心感を与えてくれる。心温まる読後感でした。

Posted byブクログ