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リサイクル幻想 の商品レビュー

3.6

14件のお客様レビュー

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2009/10/04

産業の急速な発展に伴い、環境破壊や資源の枯渇などの問題が表面化してきて、リサイクル、循環化社会の重要性がとりあげられるようになった。しかし現在のリサイクルの方法は社会全体を俯瞰する視点に書けているため、環境はより悪化する傾向にある。正しい知識を身につけるべし。 基本的に材料は劣...

産業の急速な発展に伴い、環境破壊や資源の枯渇などの問題が表面化してきて、リサイクル、循環化社会の重要性がとりあげられるようになった。しかし現在のリサイクルの方法は社会全体を俯瞰する視点に書けているため、環境はより悪化する傾向にある。正しい知識を身につけるべし。 基本的に材料は劣化する。劣化は自然劣化と循環社会特有の劣化の2種類に分けることができる。 材料の構造の特性によってリサイクルの方法も変えるべき。 1、金属  リサイクルに向いている。 2、ガラス 3、プラスチック(有機高分子) プラスチック←石油(古代生物)の変化でエネルギーはほとんど放出されない。 現在は石油をそのまま燃焼して熱エネルギーを得ている一方でプラスチックはリサイクルしようとしている。これは非常に非効率。もし全ての石油をプラスチックにして利用した後、燃焼したとしてもほとんど同じ量の熱エネルギーを得ることができる。 焼却は毒物を発生させるのではなく毒物を分解して浄化する。 21世紀の循環社会のあるべき姿を考えるための3つのポイント。 1、資源と活動力の関係を考える。熱力学の法則、すなわち活動するためには物質とエネルギーが必要であり、活動後には廃棄物は必ず出る。 2、人類の活動を制限するものは最終的には「太陽の光の量」であり、それ以外では地下資源等の「遺産」と「核融合」しかない。遺産は持続性とは矛盾するのでその使用量は極端に制限されるべきだ。 3、視野の広さを身につける。 ある系での効率があがるということは系外部に損失が出るということ。

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2009/10/04

リサイクルがそのまま環境にとってプラスであるという考え方は間違っていると断罪する。リサイクルに環境コストがどの程度かかるのか、それを考えると今のリサイクル志向の社会は環境負荷が高いと全編に綿って述べられている。

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2009/10/04

資源不足が謳われるようになってから兎角リサイクル活動が活発になってきているが、本書では現状のリサイクルの仕組みや材料の観点から、今の循環型社会ではむしろ資源を無駄にしていると一石を投じている。 「リサイクルは善だ」という単純な思い込みが如何に間違っているかを思い知らされる本で...

資源不足が謳われるようになってから兎角リサイクル活動が活発になってきているが、本書では現状のリサイクルの仕組みや材料の観点から、今の循環型社会ではむしろ資源を無駄にしていると一石を投じている。 「リサイクルは善だ」という単純な思い込みが如何に間違っているかを思い知らされる本である。 本書では理想的な将来の循環社会として4つの解答を挙げている。 ? 人工鉱山 → ごみを焼却して鉱山に埋め200年後に資源として取り出す。 ?長寿部材を使って長寿設計をする これら2点については実際には何らかの副次的影響は出るであろうがなるほどと思える方策である。 しかし、残りの2つはいまいちよく分からなかった。

Posted byブクログ

2009/10/04

化石燃料の殆ど採れない日本で、エネルギーを如何に確保するか。 集めたゴミ(プラスチックなどの石油製品)を貯蔵しておいて、 石油資源枯渇となった時にはそれを燃料としてしまおう、と。 アイディアも、現状説明もわかりやすくて入門書に良さそうです。

Posted byブクログ