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塚本邦雄全集(第11巻) の商品レビュー

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2014/01/28

百人一首を選んだ定家を妄選と言っている。末尾十人を挙げて、塚本自身が選んだ歌を紹介しているが、どれも口ずさみたくなる流麗さだ。また西行の歌を拙劣と言い切る。その三千首近くある歌全てを読み、稀に見られたと云う魅力あり心打たれた三十首を挙げている。いろは歌の話では、「咎無くて死す」に...

百人一首を選んだ定家を妄選と言っている。末尾十人を挙げて、塚本自身が選んだ歌を紹介しているが、どれも口ずさみたくなる流麗さだ。また西行の歌を拙劣と言い切る。その三千首近くある歌全てを読み、稀に見られたと云う魅力あり心打たれた三十首を挙げている。いろは歌の話では、「咎無くて死す」については知っていたが、文字の最上段をたどるとヘブライ語の言葉が浮かぶと知り、面白かった。辞典の中にひしめく象形文字が玩具であり絵本であったと云うだけに言葉への鋭い洞察と美学が随所に見られた。

Posted byブクログ