せん-さく の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
【あらすじ】 「俺、帰りたくなくって」29歳の主婦・典子は、ネットのオフ会で知り合った15歳の遼介から別れ際、告げられる。典子は家出を思いとどまらせようと少しだけつきあうことにしたが、彼はなかなか帰らない。道行きの途中、二人は遼介の級友の両親が殺され、友人自身も行方不明だと知る…。現代人の不安とさびしさをすくい取った感動の長編ミステリ。 【感想】
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処女作。2000年の作品。 平凡な主婦がオフ会で知り合った中学生と逃避行。 インターネットが一般に出回り始めた頃、オフ会の様子とかPHSとか時代を感じさせる。 (図書館)
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PHSに時代を感じたw 仮想社会と現実社会がうまくリンク(というか錯綜)されていて、面白かった。最後が何事もなかったように終わるけど、実際大きな事件があってもこんな感じで忘れ去られるのかな。
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インターネット草創期が舞台。そういえばオフ会、よく参加してたなぁ、あの頃は知らない人々との生の出会いが、なんであんなに新鮮だったのかなぁ、とか、懐かしさに浸れた。 それはさておき、肝心の中味は、まあまあってとこでしょうか。これだけの内容を詰め込んだら、もっとどきどきはらはら感やあ...
インターネット草創期が舞台。そういえばオフ会、よく参加してたなぁ、あの頃は知らない人々との生の出会いが、なんであんなに新鮮だったのかなぁ、とか、懐かしさに浸れた。 それはさておき、肝心の中味は、まあまあってとこでしょうか。これだけの内容を詰め込んだら、もっとどきどきはらはら感やあっと驚く意外感を味わわせてくれてもいいのに、最後まで今いち盛り上がりに欠けた。 この作品、この著者のデビュー作だそう。にしては、こなれた読みやすい文章だったかな。
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日頃からハマっているオンラインゲームのオフ会に顔を出した後、そのオフ会メンバーの1人である中学生・浅生遼介(あさおりょうすけ)に1日付き合ってくれと言われ、少しくらいならとついていくことにした29歳専業主婦・諸藤典子。聞けば遼介は家で嫌なことがあって家出中だという。未成年をそ...
日頃からハマっているオンラインゲームのオフ会に顔を出した後、そのオフ会メンバーの1人である中学生・浅生遼介(あさおりょうすけ)に1日付き合ってくれと言われ、少しくらいならとついていくことにした29歳専業主婦・諸藤典子。聞けば遼介は家で嫌なことがあって家出中だという。未成年をそのままにするわけにはいかない、少し付き合ったらなんとかして家に帰そうと思っていた典子だったが・・・。とても中学生とは思えぬ遼介の言動に、日頃の鬱屈した気持ちを見透かされた気がした典子は、日常を捨てて遼介と行動を共にする決意をする。しかしながらその最中、衝撃の事実や出来事が次々と起こり・・・。 年下の男の子や不良少年に惹かれる気持ちがイマイチわからないので、盗んだマニキュアをプレゼントされて喜んでる時点で自分と典子の感性はだいぶ違うなぁとは思っていたが、次々明かされる事実に、なるほどそれで行動を共にしたのかと納得は一応できた。私は遼介の計画を知るある少年の気持ちの方がなんだかわかる気がしたし、そこがしっかり描かれていたからよかったなぁと思う。羨望と嫉妬。好きだから憎い。自分から離れていくのが恐い。自分が決して越えられないラインをあっさり越えてしまう自分とは違う奴への想い。遼介と典子の行く先はどう考えても破滅なのに、最後の処分があまりにも軽すぎないかとか、典子のその設定は本当にそこまで必要だったのかとか、気になることもあるにはあるけれど、でもこの逃亡劇には惹き付けられる何かが確かにあったと思う。
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面白かった! 1日で読み終えました。 典子という29歳の女性が、一人の男の子と出会い 偽りだった自分自身の皮を少しづつはいでいくストーリー。 典子の行動に、ちょっと理解できない部分があったり 同意しがたい所もあったりしたけど、 最後、典子の抱えていたものがすべて明らかにさ...
面白かった! 1日で読み終えました。 典子という29歳の女性が、一人の男の子と出会い 偽りだった自分自身の皮を少しづつはいでいくストーリー。 典子の行動に、ちょっと理解できない部分があったり 同意しがたい所もあったりしたけど、 最後、典子の抱えていたものがすべて明らかにされて スッキリとしました。 が 最後、旦那が少し改心したようですが唐突すぎる気がしました。
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ネットって楽しいけど怖い。 殺す勇気もないのに殺してやりたいと言ってる人がいちばん嫌いです。 イラッとします。
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主人公の典子には正直、感情移入出来ませんでした。彼女の生い立ちは確かに不幸だし、かわいそうだとは思うけれど、ああいう性格は好きになれないです…。ものすごく後ろ向きかと思ったら、急に開き直ったり…あぁ、やっぱりダメだ。 尚斗については少し物足りなかった感じです。彼についての説明や...
主人公の典子には正直、感情移入出来ませんでした。彼女の生い立ちは確かに不幸だし、かわいそうだとは思うけれど、ああいう性格は好きになれないです…。ものすごく後ろ向きかと思ったら、急に開き直ったり…あぁ、やっぱりダメだ。 尚斗については少し物足りなかった感じです。彼についての説明や描写がもっと欲しかった気が。典子たちの対照として描かれていた警察(というか遼介)は良かったですね。この物語の中で一番かわいそうと思ったのは遼介かな。 物語の流れもまぁ良いですし、どんでん返しもなかなか。ネットの怖さ、目に見えない人間関係の怖さは巧く描かれていると思います。でも、ものすごく個人的な意見としてですが、主人公を好きになれなかった点が残念。
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すごく期待していたのだけれど、すかされた。ひきこもりもネットも関係ない。初版2000年としても内容が古い。PHSなんてもう廃れたものと思ってました。時々ハッとするような言葉はあるものの登場人物が嘘くさいから心に響かない。お互いを意識している二人の少年。一方は相手が主、自分が従だと...
すごく期待していたのだけれど、すかされた。ひきこもりもネットも関係ない。初版2000年としても内容が古い。PHSなんてもう廃れたものと思ってました。時々ハッとするような言葉はあるものの登場人物が嘘くさいから心に響かない。お互いを意識している二人の少年。一方は相手が主、自分が従だと思われることにイラつき、もう一方は、思いがけないひらめきを持つ相手に嫉妬しつつも羨んでいる。それプラス、幸せになりたいけれど何が幸せなのか分からない専業主婦。おもしろくなりそうなのに。内容に対して題名が懲りすぎなのも気に入らない。
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発行された年が2000年。 当時じわじわと問題視されていた「ネット犯罪」と「少年犯罪」を題材とした先駆けとなった作品。 内容はもちろん面白いのだけど、なによりこの作品を世に出したタイミングが絶妙だなあと思うのです。 五年遅かったら扱うには「手垢がつきすぎた」、逆に五年早いと...
発行された年が2000年。 当時じわじわと問題視されていた「ネット犯罪」と「少年犯罪」を題材とした先駆けとなった作品。 内容はもちろん面白いのだけど、なによりこの作品を世に出したタイミングが絶妙だなあと思うのです。 五年遅かったら扱うには「手垢がつきすぎた」、逆に五年早いと「馴染みが薄い」、ようするに旬ではないわけです。 いちばん美味しい時期に美味しい食べ方をされた食材だと思う。
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