医療事故 の商品レビュー
2000年に朝日新聞社から出版された医療事故に関する書。 久々に読んでみたけども、医療事故研究元年とされる1999年の時点ですでに多くのコアとなる事項が語られていることにあらためて感心した。(とともに、発展していなことも多いのかも知れないと思ったり・・・) 「誤りは人の常、安全...
2000年に朝日新聞社から出版された医療事故に関する書。 久々に読んでみたけども、医療事故研究元年とされる1999年の時点ですでに多くのコアとなる事項が語られていることにあらためて感心した。(とともに、発展していなことも多いのかも知れないと思ったり・・・) 「誤りは人の常、安全は組織の知恵」をキーワードにだれもが願う「安全な医療」を達成するため何をすべきか示した書。 医療事故に関るモデルや提言など、視点を広げて医療を見つめ直すのによい刺激となった。 ---------------- 【内容(amazonより)】 増え続ける医療事故。その対策法を、豊富な実例を紹介しながら説いていく。2002年に病没した著者、山内隆久氏の遺稿(朝日新聞連載)を新たに収録。医療側と患者側双方から考えた対策を提案する。 ---------------- はじめに 第一部 医療事故を理解するために 一章 医療事故研究元年 1 一九九九年 2 横浜市立大学病院手術患者取り違え事故 3 取り違え事故が問いかけるもの 二章 医療事故の現状 1 医療事故は増えているか 2 患者・家族の怒りと願い 3 責められる最前線のスタッフ 三章 裁判でできること、できないこと 1 医療事故と裁判 2 患者、医療者と裁判 3 補償のあり方 4 新しい取り組み 第二部 医療事故の原因を探る 四章 医療事故はなぜ起こるのか 1 「エラー」と事故 2 「ルール違反」と事故 3 現代医療と事故 4 現場は忙しすぎないか 5 新人の起こす事故、ベテランの起こす事故 五章 医療事故を招く組織の失敗 1 「組織の失敗」は見えにくい 2 事故を招く、集団の特性 3 信楽高原鉄道事故 4 「組織事故」としての医療事故 第三部 医療事故を繰り返さないために 六章 事故防止、個から組織へ 1 事故防止の三つの取り組み 2 個々の医療スタッフができること―個人モデル 3 人と機器の安全な関係―人間工学モデル 4 組織のリスクマネジメント―組織モデル 5 組織改善に生かすインシデントレポート 6 「安心」が大事故を招く 七章 期待される事故調査 1 事故調査 2 ダナ・ファーバー事件とその教訓 3 医療事故調査委員会の役割 4 事故調査と事故関係者の処分 八章 信頼・納得できる医療の条件 1 自己決定 2 説明責任と信頼 3 医療者の説明と患者の求める説明 4 説明のガイドラインと伝える工夫 5 謝罪 九章 患者にも医療者にも欲しいサポートシステム 1 患者・家族への事故の影響 2 患者・家族を支えるサポートシステム 3 医療者への事故の影響 4 医療者を支えるサポートシステム 十章 医療に安全文化を 1 日本の医療が抱える課題 2 安全文化の創造―Safety is not free― おわりに ----------------
Posted by
- 1