遠い崖 の商品レビュー

萩原延壽【著】

2013/12/21

　「中だるみ」といっては失礼かもしれないが、本巻はちょっと読みにくい。
　「明治6年の政変」も激動の「幕末」と比べてはいけないのだろうが「地味」だし、「ウィリス」の項も当時の薩摩における医療を知るには良いのかもしれないが、あまり興味を引かない。
　ただ、歴史も読み物も、盛り上がる場面ばかりでは疲れてしまうだろうから、本書の構成もありかもしれない。
　また、「明治6年の政変」はその後の「西南戦争」への導入部になるだろうから必要不可欠なのだろうが、本書を読んだ後でも、当時の政治家の政治路線はわかりにくいと思えた。