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妖しい楽園 の商品レビュー

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水木しげる氏のエッセ…

水木しげる氏のエッセイ集です。プライベートな事などが書かれています。

文庫OFF

2009/10/04

水木しげるのエッセイ集。 だいたい3〜6ページくらいの短いエッセイが、そのタイトルの「あいうえお順」に並んでいる。 水木しげるの辞書のような本。 ガキ大将の子供時代や戦争にいったときのことや、漫画家になってからのこと、 そのほかこまごま日常のこと、なんかが書いてある。 どの時代...

水木しげるのエッセイ集。 だいたい3〜6ページくらいの短いエッセイが、そのタイトルの「あいうえお順」に並んでいる。 水木しげるの辞書のような本。 ガキ大将の子供時代や戦争にいったときのことや、漫画家になってからのこと、 そのほかこまごま日常のこと、なんかが書いてある。 どの時代をとっても「水木しげる」そのまんまのスタンスで生きている。 水木しげるの本であるから、妖怪の話もちょこちょこ出てくる。 実際の体験談もある。ぬりかべにあった話とか。 ここで面白いと思うのは、水木しげるは、不思議な体験談をあくまで素面で語る。 熱心に説得してくるわけでもない、肩の力を力を抜いた独特の文章で、淡々と語られると、 この世界の隙間にはこういうこともあるんじゃなかろか、と思ってしまう。 妖怪の話を人前で熱心にすると、こいつおかしいんじゃないかと思われるのは、 まあもっともなのかもしれないからみんな黙っているだけで、みんな興味はもってるものじゃないだろか。だから毎年夏には心霊特集が組まれるのだろうし。 信じたいけども、確かめるにも目には見えない(普通は。 目に見えないけど、確かにいる気がする、そんな気持ちがどこかでもやもやしている、 という方は読んでみるといいんじゃないだろうか。 水木しげるが味方になってくれるはずだ。なにしろ彼はもう妖怪の仲間だそうだから。 当たり前のように言ってくれるだろう。 目に見えるものだけ信じてもつまらないじゃないか。

Posted byブクログ