中年以後 の商品レビュー
■成熟とはどういうことなのか?枯れるわけではなく、少年の心を持ち続けるわけでもない生き方とは…。そんなことを考えるのは……年齢?■日本では「女房と畳は新しいほうがいい」などと言ったり、初物を有り難がる風潮があって、成熟しにくい社会なのか?などと考えたが、この本を読んで多少考えが変...
■成熟とはどういうことなのか?枯れるわけではなく、少年の心を持ち続けるわけでもない生き方とは…。そんなことを考えるのは……年齢?■日本では「女房と畳は新しいほうがいい」などと言ったり、初物を有り難がる風潮があって、成熟しにくい社会なのか?などと考えたが、この本を読んで多少考えが変わった。成熟した態度はある程度の曖昧さを伴うので、見えにくいのだ、と。■事情が深く見えてくることで、価値判断の体系は狂わされ、一概にいい悪いとは言えなくなる。その曖昧さが「中年の燻し銀の豪華さ」だと著者はいうが、それでは言葉を尽くさないと物事を伝えられない。そんな時間はなかなか持てない。 その上、その曖昧さを嫌うからか、簡単に白黒をつけたがる人はいるし、マスコミも善玉、悪玉を決めたがる。それは単純で深みに欠ける見方。■だから若いうちは見えてこないのだ。 「総じて年を取るに従って、人間は重層的に、表から裏から斜めから、ものごとを見られるようになる。それが年と共に開発された才能である。この才能はかなり遅れて開花し、かなり年取ってもまだ延びる芽であろう。」(「憎しみも人を救う」)■成熟ということだけでなく、若者には若者の、中年には中年の良さがあるはずで、いくつになっても青春などと言いたくはない。そんななかで、タイムリーに出会えた一冊。 いい歳の取り方をするために男女問わずお薦めします
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新潮45のエッセイを読んで曽野綾子さんの考えに傾向できる自分がいた。そうだよネ私もそう思う。これからの私のバイブルです。
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