真珠の耳飾りの少女 の商品レビュー
フェルメールの有名な「真珠の耳飾りの少女」を描かれる様子を描いた物語。フェルメールを慕う女中がモデルだった、というストーリーだが、そこは作者の創作らしい。でも、フェルメールに関する多くは事実をもとにして描かれているようだし、その頃の雰囲気が絵画の描かれる手順なども細かに描写され...
フェルメールの有名な「真珠の耳飾りの少女」を描かれる様子を描いた物語。フェルメールを慕う女中がモデルだった、というストーリーだが、そこは作者の創作らしい。でも、フェルメールに関する多くは事実をもとにして描かれているようだし、その頃の雰囲気が絵画の描かれる手順なども細かに描写されている。そういえば、有名な絵画が実際にどのような手順で描かれるのかは、今まであまり知らなかったように思う。面白い小説だったし、フェルメールにも興味を持つこともできた。
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表紙とかからあまり期待してなかったけど、おもしろかった。フェルメールはダメ男だな。実際のフェルメールの絵を見ながら、読むとさらにおもしろい。
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フェルメールの有名な表題作に着想を得たベストセラー小説。絵のモデルとなるフリートの目を通して、フェルメール家や絵の背景を描く。 なかなか強烈なキャラクターであるフェルメールの娘コルネーリアや、夫と違い凡庸であるがゆえに人間的な妻カタリーナ、そして、経済的なことでいうなら正反対だけ...
フェルメールの有名な表題作に着想を得たベストセラー小説。絵のモデルとなるフリートの目を通して、フェルメール家や絵の背景を描く。 なかなか強烈なキャラクターであるフェルメールの娘コルネーリアや、夫と違い凡庸であるがゆえに人間的な妻カタリーナ、そして、経済的なことでいうなら正反対だけれども、共に母性による権力を持つフェルメールの母マーリア・ティンスと実母。他にもフェルメール家で同僚にあたる女中タンネケなど、女性にしか描くのが難しいと思われる多彩な、そして生きた女性像が印象的。 数々の名画の登場、その描写はもちろん、才覚に満ちた主人公の世渡りも楽しく、目にも楽しい一冊。
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平坦に物語がすすんでゆくので、最初つまらなかった。読み進めるうちに引き込まれていったが、読後の感動については特になく。原文で読むと違うのかな。気が向いたら映画みてみよう。
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フェルメールが存在していたオランダの時代背景を頭に入れて読まないと、画家、パトロン、女中などの心象がすっと入ってこなかったりするのですが、最後の場面にむけての盛り上がりは逆にその背景が読者の中になくても惹きつけるものはあります。 凄いフェルメールファンだったら、作中の場面場面で触...
フェルメールが存在していたオランダの時代背景を頭に入れて読まないと、画家、パトロン、女中などの心象がすっと入ってこなかったりするのですが、最後の場面にむけての盛り上がりは逆にその背景が読者の中になくても惹きつけるものはあります。 凄いフェルメールファンだったら、作中の場面場面で触れている作品の絵を思い浮かべられるのでしょう。
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絵のモデルになった少女が語る、フェルメールの絵の描写が何とも美しい。静謐な1枚の絵が紡ぎ出すドラマにグイグイ引き込まれる。 もうこれからは、この絵を見たらこの物語を想起せずにはいられないだろうな…
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なんと味わい深い作品であることか。これを読むまで、このモデルの少女の顔が、ちょっとおばかちゃんぽくみえていたのに、読後、そうは思えなくなるから不思議。余談ながら・・・・イヤリングを隠してしまうと、とたんに絵から精彩が失せるのにも驚く。光を封じ込めたような、この小さな真珠が、少女の...
なんと味わい深い作品であることか。これを読むまで、このモデルの少女の顔が、ちょっとおばかちゃんぽくみえていたのに、読後、そうは思えなくなるから不思議。余談ながら・・・・イヤリングを隠してしまうと、とたんに絵から精彩が失せるのにも驚く。光を封じ込めたような、この小さな真珠が、少女の目や唇や頬に輝きを与えていることに気づかされる。
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主人・フェルメールとの秘めやかな思いの交感。隠せば隠そうとするほど、周知のものとなる。フェルメールの絵画のような漆黒のもと、粉絵の具と中世の街の匂いが浮き立つ。色彩豊か。
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映画をみたので、S.ヨハンセンの顔が浮かんでしまう。原題は“Girl with Pearl Earring”
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絵画の知識は皆無ですが、美術展を見て歩くのは好きです。その中で見つけた画家フェルメールの代表作を題材にした作品。 主人フェルメールへの尊敬とも憧れともつかないフリートの恋心が、明言されてないのに切々と伝わってきます。聡明で感性豊かなフリートに、フェルメールも惹かれるものを感じてい...
絵画の知識は皆無ですが、美術展を見て歩くのは好きです。その中で見つけた画家フェルメールの代表作を題材にした作品。 主人フェルメールへの尊敬とも憧れともつかないフリートの恋心が、明言されてないのに切々と伝わってきます。聡明で感性豊かなフリートに、フェルメールも惹かれるものを感じているのに、それは個人的感情なのか芸術家としてのものなのか・・・。耳飾りをつけるため、自分で耳に穴を穿つシーンが印象的でした。比喩の仕方やウィットに富んだ会話など、言葉としても楽しめた作品でした。
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