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アルジャーノン、チャーリイ、そして私 の商品レビュー

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3件のお客様レビュー

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2024/04/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『アルジャーノンに花束を』が生まれるまでの背景。世に出るまでの経緯。出てからの進化と発展と拡大。 チャーリィはキャラクターでありながら、キイス氏の経験や想いを共有する、分身だという事がよく分かる。 作品が著者の想定を越えて人類に影響を広げてゆくことはままある。 「ダン、これは古典になるよ」は本当に見抜いていたんだなぁ。これが世に出る前と後では、世界は変わったと思う。 短編から中長編に変わっていく過程も、メディア化による原作改変についての苦しみも、作家側の視点から見ることができる。 これからもう一度『アルジャーノンに花束を』を読み直そう。 この本は尊敬する先輩からお借りした。チャーリィが生まれるきっかけになったある生徒の言葉「ぼく、利口になりたい」の部分に、鉛筆での書き込みがある。「『先生、ぼく生きてる気がしない。いるだけみたい』と言ったあの子のことばを生かしたい」強い使命感を感じた。 『アルジャーノンに花束を』は高校の国語の先生から、引っ越しの餞別にいただいた。ちょっとふざけた感じだったが「俺の伝えたいことは全て書いてある」という言葉を今でも覚えている。当時はよくわからなかったが、私の人生において大切な一書を渡してくれたことを、今はとても感謝している。

Posted byブクログ

2011/05/23

小説家を目指したダニエルキイスの人生と、「アルジャーノンに花束を」が生まれた背景が書かれている。感動的なあの小説が、世に出るまでに編集者や出版社と作者の葛藤があったことを知ると、ますます愛着がもてる。

Posted byブクログ

2010/05/02

アルジャーノンを読んだとき、もうもの凄い衝撃だったんですが、 ああ、この人がこうやって書いたものなんだ、とどこか納得がいった。 そして作家というものはみんなこうなんだな、と安心?もした。 アニーのTOMORROWという歌が、実はチャーリィの歌だったなんて 全然知らなかった。...

アルジャーノンを読んだとき、もうもの凄い衝撃だったんですが、 ああ、この人がこうやって書いたものなんだ、とどこか納得がいった。 そして作家というものはみんなこうなんだな、と安心?もした。 アニーのTOMORROWという歌が、実はチャーリィの歌だったなんて 全然知らなかった。 この歌は、私が演劇をしていて、初めてというか 最初で最後の、オーディションを受けて本当にしたい役をもらえて 必死で役作りをして、大好きな尊敬している先輩に褒められて そのカーテンコールで歌った歌だったから、とっても思い入れがあって。 チャーリィの歌だったんだと思ったら、尚更感慨深く思える。 それと、私は原作というのはどこまでも作者のものだと思う。 映画や漫画や別のメディアになって、いくら別物になっても、 キイス氏の言われるように一貫性は大切だ。 作者がOKを出している変更なら兎も角として、 原作を壊すのは作者はもちろんそのファンや、 何より原作の登場人物に対する冒涜だと思う。

Posted byブクログ