怨霊の宴 の商品レビュー
奈良時代後半から平安時代までの怨霊を扱っている。史料からの引用の多くが現代語でされているので、その点は読みやすい。ただ、この時代の一通りの歴史知識がないと少々難しいかもしれない。怨霊が登場する背景となる「敗者のものがたり」を知ることで、歴史をより楽しむことができると思う。 この...
奈良時代後半から平安時代までの怨霊を扱っている。史料からの引用の多くが現代語でされているので、その点は読みやすい。ただ、この時代の一通りの歴史知識がないと少々難しいかもしれない。怨霊が登場する背景となる「敗者のものがたり」を知ることで、歴史をより楽しむことができると思う。 この本によると、怨霊が正史上に登場する早い例は『続日本紀』にある藤原広嗣の怨霊。天平十八年六月十八日の条に玄昉の死亡記事があり、藤原広嗣の怨霊に死に追いやられた玄昉の有様が載せられている。この他、橘奈良麻呂など多数の怨霊が登場。
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