心の魔物にうち克つ の商品レビュー

デイヴィッド・M.スミス(著者),サンドラレスター(著者),山越幸江(訳者)

2009/10/04

勇気を与えてくれる書物、活気を与えてくれる書物として、非常に優れており、一読をお勧めする。

著者は、いわゆる冒険家であると考えてもらえればよい。自己に課した課題に挑戦し、それを突破し続けている人だ。たとえば、ゴールデン・ゲート・ブリッジの下を泳いだり、登山経験無しにマッターホルンに登ったり。
スミス氏によると、人生には恐怖が付きまとうが、それを乗り越えて自分のものにしたときに成長があるのだという。これを氏は、『魔物を抱きしめる』という言葉で言い表している。言いえて妙である。
氏が様々な挑戦をするのは、『魔物を抱きしめるため』である。ゴールデン・ゲート・ブリッジの下を泳ぐなど、誰しもできないととっさに考えるに違いない（一部の水泳を得意とする人はともかく。）。彼もまた、そう考える人の一人であった。しかしその後、彼はそれをやってのける。
本書を読み、そうしたプロセスを知るだけでも、読者は挑戦と成功への憧れ・気力が湧いてくることだろう。