肉食屋敷 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
玩具修理者/完全・犯罪と同じく、 SFありホラーありミステリーありの短編集。 ちょいとグロ要素多めではあるが。 個人的には【妻への3通の告白】と【獣の記憶】が好き。「あぁ、きっとこうなんだろうな」と予想が着くどんでん返し(?)だが、やはり王道は面白い。 あとがきにもある通り、小林泰三の世界観が一冊でわかるようになっている。
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「肉食屋敷」は「人獣細工」のイメージに近い、SFとホラーのミックス的作品。この話の怖いところは哲学でいうところの不可触な部分(核や魂)に触れてしまっているところ。四編入りで、一番良かったのは「獣の記憶」。読み始めから後半入るまでずーっとサイコホラー的な読みをしてて、でも途中でがっ...
「肉食屋敷」は「人獣細工」のイメージに近い、SFとホラーのミックス的作品。この話の怖いところは哲学でいうところの不可触な部分(核や魂)に触れてしまっているところ。四編入りで、一番良かったのは「獣の記憶」。読み始めから後半入るまでずーっとサイコホラー的な読みをしてて、でも途中でがっつりとしたトリックが出てきて、そしてラスト一文で鳥肌が立つという素晴らしいミステリ。
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4話の短編集。どれもゾッとする展開で良かった。ホラーミステリーSFと盛りだくさんで満足。ジャンクはSFグロの話で最後のネタバレでスッキリ、妻への三通の告白はストーカーもどきの粘着さがキモくて良かった。
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小林泰三っぽい。そこそこたのしい。 表題作が一歩抜きん出てるから期待の割にはこんなもんかって印象でした。 **ネタバレ** ・肉食屋敷 生臭さ漂うホラー。救われないラストが「~だよう。」に凝縮されています。こんなの逃げ切れる気がしないよ。気味悪さだけじゃなくて圧倒的な力(強さ)への恐怖もかきたてられました。 ・ジャンク きました意味わかんないやつ!もう血液型なんて概念は存在しないのね。人をくっつけて馬にしても歩きづらいと思うんだけどな…想像したくないくらいの血みどろグロ世界。脳がCPUとかメモリとか呼ばれてるのはなんかかっこよかったな。最後は恋愛もので片づけちゃうのどうなんでしょう?主人公最強はあんまり好きじゃないです。 ・妻への三通の告白 タイトルから騙してきてる。ひえー。なんか世界に入り込めなかったのは磯野って名前が某海産家族を彷彿とさせまくったからです。オーイイソノーヤキュウシヨウゼーみたいな感じ。狂うほど好きになれるのって見た目だけなんだろうな。 ・獣の記憶 なんだそれって笑ってしまった。病名つけられて得意になって自分は鬱だ多重人格だって病気になりたがるひと嫌いだからいい気味ですね。ふたりのどちらかに少しでも正気があれば気付きそうなもんなのになあ。
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グロと狂気の描写に長けた著者の短編集。 怪獣小説、西部劇、サイコスリラー、ミステリの4編。 どれも最後の一行まで目が離せない粒ぞろいの一冊。 「ジャンク」がお気に入りです。 小林泰三さん好きなのですが、 ちょっと精神的に余裕が無いと滅入る(笑)
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ホラー短編4編。捻りが効いていてミステリ要素もあり、面白かったです。 「肉食屋敷」怖かった。謎の生物から逃げる描写がスリリングで、ホラー映画を見てるみたいにドキドキしました。振り向いたらすぐそこに迫ってた、とかまさに映画的で「ギャー!!」と叫んでしまいそうでした。 どの話にも精神...
ホラー短編4編。捻りが効いていてミステリ要素もあり、面白かったです。 「肉食屋敷」怖かった。謎の生物から逃げる描写がスリリングで、ホラー映画を見てるみたいにドキドキしました。振り向いたらすぐそこに迫ってた、とかまさに映画的で「ギャー!!」と叫んでしまいそうでした。 どの話にも精神の異常を持った人間が出てきて、全体的に歪んでいるというか、狂気に満ちてます。正しいと思っていたことが結末でひっくり返ってすべてが崩れていく感じがすごくいい。
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今まで読んだ小林さんの作品の中で1番気に入っている本です。 何度読み返しても飽きません。 ミステリーやサイコホラー等一冊で色々な話が味わえます。「妻への3通の告白」が狂気に満ちていて個人的に大好き。
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どの話も意外な結末に・・・楽しませていただきました。おもしろかったです。 ただ、グロイ系で気分が悪くなる方は読まないほうがいいかも。 私みたいにご飯食べた後でも平気で読める人がいいかもね。
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肉食屋敷、ジャンク、妻への三通の告白、獣の記憶、の短編集。 田舎の環境課に勤めているわたしに、山に放置されているトラックを何とかして欲しいと苦情がくる。 その山の持ち主がいる研究所に行く。 研究所は陰気な雰囲気で、装飾は人の形を模していた。 奥へ進むと一人の男が座っていて、トラ...
肉食屋敷、ジャンク、妻への三通の告白、獣の記憶、の短編集。 田舎の環境課に勤めているわたしに、山に放置されているトラックを何とかして欲しいと苦情がくる。 その山の持ち主がいる研究所に行く。 研究所は陰気な雰囲気で、装飾は人の形を模していた。 奥へ進むと一人の男が座っていて、トラックに積んである劇物をこの建物にぶちまけて欲しいと頼んできた。 できないと断ると、男はこの研究所で行われていたある研究について話だした――肉食屋敷 わたしは今にも乗りつぶしそうな人造馬で急いでいた。 なぜなら荷台に30分前に死んだばかりの男の体が二つもある。 スクラップ屋に行けば、かなりの値で売れるはずだ。――ジャンク 僕が目を覚ますと、鼻血を出しているわけでも体から出血しているわけでもないのに呼吸のたびに喉から鼻に血のにおいが運ばれてくる。 何を発見しても動転しないように気を落ち着かせ、冷蔵庫の上に置いてある僕とアイツの唯一のコミュニケーション手段の波打った大学ノート「通信用ノート」を手に取った。――獣の記憶
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2008年6月9日読了。「玩具修理者」の小林泰三のホラー短編4編を収録。どの短編も皮膚の下側で何かが蠢いてるような、異様なコワさ・迫力があり楽しめる。グロッとした表題作や「ジャンク」もいいが、構成が巧みな「妻への三通の告白」もイカしている。この作者の小説、もっと読んでみたい。
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