影の車 の商品レビュー
時代に取り残された武…
時代に取り残された武士が車引きを・・・。なんとなくやりきれなくなりました。
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私の好きな松本清張の短編ってこういうの!っていうくらい、どの作品も好みの一冊。 前に別の本で読んだものも二作品位あったけれど、結末を忘れていたから初読みのように楽しめた。 松本清張の書く男女のあれやこれやは本当におもしろい。 そして、今は時代的になかなかできないであろう辛辣なも...
私の好きな松本清張の短編ってこういうの!っていうくらい、どの作品も好みの一冊。 前に別の本で読んだものも二作品位あったけれど、結末を忘れていたから初読みのように楽しめた。 松本清張の書く男女のあれやこれやは本当におもしろい。 そして、今は時代的になかなかできないであろう辛辣なものの書き方も好きだ。 やっぱり松本清張はいい。
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「松本清張」の連作短篇『影の車』を読みました。 久しぶりにミステリーを読みましたね。 ちなみに「松本清張」作品は、今年の5月に読んだ『点と線』以来です。 -----story------------- ここに七つの殺人事件がある。 これは単なる犯罪ではない。人生の暗い「影の部...
「松本清張」の連作短篇『影の車』を読みました。 久しぶりにミステリーを読みましたね。 ちなみに「松本清張」作品は、今年の5月に読んだ『点と線』以来です。 -----story------------- ここに七つの殺人事件がある。 これは単なる犯罪ではない。人生の暗い「影の部分」が強烈な人間洞察の光に照射され黒々とした断層を露呈する。 めぐる怨恨と悲しみの車―。 第一話『潜在光景』から第七話『田舎医師』まで、展開する凄絶な、推理界第一人者の真迫の筆。 ----------------------- 1961年に『婦人公論』に連載された以下の七篇が収録されています。 ■潜在光景 ■典雅な姉弟 ■万葉翡翠 ■鉢植を買う女 ■薄化粧の男 ■確証 ■田舎医師 家族関係や夫婦関係等の日常的な何気ない人間関係の影に潜む愛や憎悪… そして殺意。 でも、それだけじゃなく、謎解き要素も含まれていて、人間の心理を描きつつミステリーとしても十分愉しめる作品群(連作小説)になっていましたね。 自身の幼少の体験から6歳の少年に恐れを抱く『潜在光景』。 エンディングは、ある程度予想できましたが、背筋がゾクっとするような作品でした。 映画化もされているようなので、機会があれば観てみたいですね。 『確証』は、確証を得る為に亭主が行った酷い方法が、恐ろしい結末を招く物語。 普段からの夫婦のコミュニケーション、そして、キチンと話合える環境の大切さを改めて感じさせる作品でしたね。 最終話の『田舎医師』は、舞台が島根(鳥取/広島との県境に近い八川方面)で、しかも主人公が広島から現地に向かう手段として、私が幼い頃から利用していた芸備線を利用するシーンがあり、親近感が湧く作品でした。 久しぶりにミステリーを愉しめました。
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完全犯罪が含まれたり、 疑った人以外が実は裏切りの首謀者だったり… だけれども非常に陰鬱とした作品集です。 傑作は「鉢植を買う女」 いわゆるお世辞にも美人ではない女性が 金というものをよりどころにして生きる物語ですが… まあそこにゲス男がやってきたわけで。 このゲス男、やらかすのよ。 しかしながらゲス男は粛清(!)されます。 ま、当然だよな。 いわゆる完全犯罪ものだけど これはゲス男が悪いので。 残念でしたね。 最後の作品もすごくわかる作品。 嫉妬というものはどこまでも恐ろしくて 結局そのあたりどころのないものは 輝いているものに向かうのよね。 でも、あまりにも不条理すぎましたね。 暗い作品ばかりですので注意。
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目次から連作の繋がった短編集かと思ったが、全く別ものの独立した作品集だった。 七つ収録された短編の中では、おそらく松本清張作品のベスト3にはいるのではないかと思われる「鉢植えを買う女」が最高傑作。 外見が地味なため男から無視され続けた女性の完全犯罪であり、世間や職場への復讐劇でも...
目次から連作の繋がった短編集かと思ったが、全く別ものの独立した作品集だった。 七つ収録された短編の中では、おそらく松本清張作品のベスト3にはいるのではないかと思われる「鉢植えを買う女」が最高傑作。 外見が地味なため男から無視され続けた女性の完全犯罪であり、世間や職場への復讐劇でもある。見事な犯罪成立に、読んだ後スカっとする。
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『婦人公論』1961年1月号から8月号まで連載されたもの。 『潜在光景』『典雅な姉弟』『万葉翡翠』『鉢植を買う女』『薄化粧の男』『確証』『田舎医師』 傑作〜凡作まで様々あり。 『確証』は、なんとも衝撃的というか、皮肉にもほどがあるというか。 いつも思うが、女性の不倫に寛容、あるい...
『婦人公論』1961年1月号から8月号まで連載されたもの。 『潜在光景』『典雅な姉弟』『万葉翡翠』『鉢植を買う女』『薄化粧の男』『確証』『田舎医師』 傑作〜凡作まで様々あり。 『確証』は、なんとも衝撃的というか、皮肉にもほどがあるというか。 いつも思うが、女性の不倫に寛容、あるいはそういう時代だったのか。
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ここに七つの殺人事件がある。これは単なる犯罪ではない。人生の暗い「影の部分」が強烈な人間洞察の光に照射され黒々とした断層を露呈する。めぐる怨恨と悲しみの車―。第一話潜在光景から第七話田舎医師まで、展開する凄絶な、推理界第一人者の真迫の筆。
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