プルースト美術館 の商品レビュー
『失われた時を求めて』に登場する絵画について考察した作品。非常に長いかつ難解な小説のため、ある絵画や画家がライトモチーフとして扱われていたり、作品を軸に展開するエピソードに気づきにくい(少なくとも私には)。ネタバレ云々は問題にならないので、小説に挑戦する前に読んでもいいかも。プル...
『失われた時を求めて』に登場する絵画について考察した作品。非常に長いかつ難解な小説のため、ある絵画や画家がライトモチーフとして扱われていたり、作品を軸に展開するエピソードに気づきにくい(少なくとも私には)。ネタバレ云々は問題にならないので、小説に挑戦する前に読んでもいいかも。プルーストの、風景を描写する信じられないような比喩の巧みさ、繊細かつ力強さは多くの絵画との出会いを通して培われてきたものであることがありありと伝わってきた。 彼の芸術観、特に「芸術家の思想は、生きている間その人に貸し与えられているのであり、生きている間の伴侶にすぎない。死ぬと、その思想は人類の手に戻り、人類を教え導くのである。」という部分は私にはまだピンと来なかったけれど、いつかわかる日がくるだろうか。。
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