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アブサン物語 の商品レビュー

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17件のお客様レビュー

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著者の人生の伴侶とも…

著者の人生の伴侶ともいえる愛猫アブサンが、大往生をとげた。「時代屋の女房」にも登場するアブサンとの「ペット」を越えた交わりを、出逢いからその最期まで、ユーモアと哀感をこめて描いたエッセイ。

文庫OFF

2024/01/06

マルノウチリーディングスタイルで、作家さんの誕生日ごとに並んでいるバースデー文庫を買ったらこれでした。だから最初は内容で読みたいと思ったわけじゃなくて、そもそもあんまり動物が好きではないし、ペットを飼うのもむしろ嫌なほうなんだけど、読んだらほっこり、じんわりしてしまった。解説にも...

マルノウチリーディングスタイルで、作家さんの誕生日ごとに並んでいるバースデー文庫を買ったらこれでした。だから最初は内容で読みたいと思ったわけじゃなくて、そもそもあんまり動物が好きではないし、ペットを飼うのもむしろ嫌なほうなんだけど、読んだらほっこり、じんわりしてしまった。解説にもあるとおり過剰な表現ではなく、あったことを書いているという感じなんだけど、確かにそこには誠実な愛情が滲み出ている。そしてあっさりゆったり力の抜けた文章で語られるものだから楽しく油断して読んでいたら、エピローグで泣きそうになってしまった。それでもエピローグも抑えた描写で、ちゃんとアブサンと向き合っていたのだなという姿勢が見える。 先日読んだ「昭和の犬」といい、淡々と抑えめに書かれた動物の話なら読めるなあと思った。それは、「動物の気持ちがわたしには分かる!通じ合っている!」と思い上がることのない誠実な愛情が良いのだなと思う。人間同士だって相手の心など分からないのだから。

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2019/04/04

和田誠さんの挿絵の可愛さにまずココロをぎゅっと掴まれました。 アブサンを拾ったのではなく出逢ったってくだりに猫愛を感じられ、私も何処かで出逢わないか、ネコ屋でペット用ボックスを見ておこうかと思います。

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2018/11/08

10年ほど前に読んで、部分的に何度か再読していたが、今回ふとしたいきさつで知人のネコをひと月半ほど預かったことで読み直した。  子供の時から家にはネコがいて、ずっとネコを見ながら生活していた。そんなネコを飼ったことのある人なら文中の描写にネコのしぐさがありありと思い浮かび、ニヤリ...

10年ほど前に読んで、部分的に何度か再読していたが、今回ふとしたいきさつで知人のネコをひと月半ほど預かったことで読み直した。  子供の時から家にはネコがいて、ずっとネコを見ながら生活していた。そんなネコを飼ったことのある人なら文中の描写にネコのしぐさがありありと思い浮かび、ニヤリと笑いながら読んでしまうだろう。愛すべきネコへの気持ちがにじみ出てくる文章だ。ネコを飼っている人にたびたびこの本を勧めてきた。  ペット、いや伴侶のネコはいつか死の旅に出る。最後はさすがに湿っぽいが、21年の生涯を全うしたネコへの愛情と家人との暮らしぶりをユーモラスに描いた物語。一気読みだった!

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2015/12/21

遅ればせながら、村松友視さんの「あぶさん物語」を読みました。あぶさん、21歳で幸せな生涯を閉じた・・・いいえ、村松夫妻の心に、読者の心に、そして私の心に生き続けてますね! 著者と二人で東京から新神戸に新幹線で旅した日・・・、生まれて初めて猫と対面し、ぐるぐる喉を鳴らしてるのが怒っ...

遅ればせながら、村松友視さんの「あぶさん物語」を読みました。あぶさん、21歳で幸せな生涯を閉じた・・・いいえ、村松夫妻の心に、読者の心に、そして私の心に生き続けてますね! 著者と二人で東京から新神戸に新幹線で旅した日・・・、生まれて初めて猫と対面し、ぐるぐる喉を鳴らしてるのが怒ってると勘違いして、途方に暮れてた奥様・・・。1995年12月、発行されるや否や猫好きは言うに及ばず、皆様に読まれたベストセラーだそうですね!時代を超えていつまでも感動を呼ぶ作品だと思います!

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2015/05/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

16年前(1999/4/7)に読んで本棚に入れておいた文庫を再読。 覚えていたより易しい文章で、アブサンと同じキジトラの、まだ生まれて6ヶ月のうちの猫が寝ているのを片手で撫でながら、すらすら読んでしまった。 最終章では、一昨年アブサンと同じ21歳で亡くなったうちの三毛猫の最期を思いだしてぼろぼろ泣いた。 それにしても男のひとが動物に対して向ける誠実さ、距離の取り方って、滑稽なくらい生真面目で愛しい。

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2014/12/08

今読むと平凡なエッセイだが、当時は元編集者の村松友視、椎名誠、嵐山光三郎の三氏が始めた新しいスタイルのエッセイだったそう。 最終章では泣けた。

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2014/08/23

【本の内容】 我が人生の伴侶、愛猫アブサンに捧ぐ。 21歳という長寿をまっとうし、大往生をとげたアブサンとの“ペット”を超えた交わりを、ユーモアと哀感をこめて描く感動の書き下ろしエッセイ。 [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度...

【本の内容】 我が人生の伴侶、愛猫アブサンに捧ぐ。 21歳という長寿をまっとうし、大往生をとげたアブサンとの“ペット”を超えた交わりを、ユーモアと哀感をこめて描く感動の書き下ろしエッセイ。 [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2014/05/08

アブサンという猫と出会い、元来強烈な猫好きであったとも思われない著者が世話をすることとなり、実に21年間伴侶として過ごした事象が綴られている。この本の最大の特徴は何か。著者の読み手への心遣いである。出会いの経緯、去勢、撮影モデル、旅行、往生のエピソードにおいて、実はアブサンの行動...

アブサンという猫と出会い、元来強烈な猫好きであったとも思われない著者が世話をすることとなり、実に21年間伴侶として過ごした事象が綴られている。この本の最大の特徴は何か。著者の読み手への心遣いである。出会いの経緯、去勢、撮影モデル、旅行、往生のエピソードにおいて、実はアブサンの行動は極めて簡略に記されている。あくまでアブサンに関わる自分の狼狽、カミさんの成長?が滑稽に綴られているのだ。

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2014/03/09

著者とその妻のもとで、21歳の長寿を全うした猫のアブサンとの生活を語ったエッセイ。 著者がアブサンを見つめる視線は、すごく温かいという意味では単なる「ペット」という言葉を超えており、他方でアブサンの中に自分とは違う個を見ようとしているという点では手垢のついた「家族」という言葉で...

著者とその妻のもとで、21歳の長寿を全うした猫のアブサンとの生活を語ったエッセイ。 著者がアブサンを見つめる視線は、すごく温かいという意味では単なる「ペット」という言葉を超えており、他方でアブサンの中に自分とは違う個を見ようとしているという点では手垢のついた「家族」という言葉では足りず、「同居人」と呼ぶのが適切なような距離感があります。猫と人間の付き合い方はこういう形が理想的なのかもしれないと思いました。 最後までどことなく哲人のような印象を残して逝ってしまったアブサンとの別れのシーンはたいへん切なくなります。

Posted byブクログ