大伴旅人 の商品レビュー
執筆者数名なので説が割れてる(とはいえ細かい)部分もありますが、詳細が不明な旅人の前半生などに関しては致し方ないところ。しかし歌人として、あるいはそれにとどまらない人物そのものの像は一貫して憂愁を軽やかに歌い上げるおおらかさを保つ。元より私の贔屓目もあるので好きではない人には理解...
執筆者数名なので説が割れてる(とはいえ細かい)部分もありますが、詳細が不明な旅人の前半生などに関しては致し方ないところ。しかし歌人として、あるいはそれにとどまらない人物そのものの像は一貫して憂愁を軽やかに歌い上げるおおらかさを保つ。元より私の贔屓目もあるので好きではない人には理解されないかもしれないけれど。何処にあっても拭いきれない旅人の望郷の思いが読後感にもひどく残る構成でした。巻末に関係年譜と口語訳付の全歌集があるのもありがたい。
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