マゼラン・アメリゴ の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
マゼランの世界周航航海に同行した乗組員の日記をもとに作られた伝記である。大航海時代の航海士達は本当に命知らずで、マゼランもその典型である。西回りでも香料諸島に到達できることは、世界の全体図が分かっている今なら当然と言える。しかし、当時はアメリカ大陸がアジアの半島の一部と思われていた時代である。アメリカ大陸を横断してアジアに到達できることは、全くの「賭け」だったと言っていい。しかもその航海は反乱、遭難、病気、飢餓との戦いなど過酷そのものであった。壮絶極まる状況だったに違いない。そのような状況になっても、何故マゼランは途中で航海を止めなかったのか。その心はマゼランにしか分からないが、死を覚悟し、常人を超えるほど強い意志で航海に向かったに違いない。実際にマゼランは途中で原住民に殺されてしまうが、彼の勇気ある挑戦と偉業はこの先も永遠に残り続けるだろう。これから船旅の際はマゼランを思い浮かべたいと思った。
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