霧の山稜 の商品レビュー
あまり知名度はないのだが、山の画文集としてもっともっと読まれてほしい本だ。 難度の高いアルピニズム登山者ではなく、ほぼ、一般的登山者としての軌跡だが、山行に対する姿勢がいい。素直で衒いや気取りはなく、また、辻まことのようなシニカルな態度もない。ただひたすらに、山と親しむこと...
あまり知名度はないのだが、山の画文集としてもっともっと読まれてほしい本だ。 難度の高いアルピニズム登山者ではなく、ほぼ、一般的登山者としての軌跡だが、山行に対する姿勢がいい。素直で衒いや気取りはなく、また、辻まことのようなシニカルな態度もない。ただひたすらに、山と親しむことのできる喜びを、率直に若干のユーモアを交えて綴っている。東京美術学校彫刻科出身なので、画も力強くしっかりとしている。 昭和19年、33歳でニューギニア島にて戦死。遺骨もなく昭和23年に戦死広報が届いたそうである。
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