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白楽天詩集 の商品レビュー

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2014/12/22

詩は苦手、と言いながら結構読みました、今年の後半。 しかし、漢詩は難しい。 詩の心以前に、決まりごとが多すぎる。 とりあえずは原文のまま詩を味わうのは無理なので、日本になじみのある詩人の詩を翻訳で読むことにする。 白楽天は、不幸な人々の友だちであろうとして、誰にでもわかる言葉で...

詩は苦手、と言いながら結構読みました、今年の後半。 しかし、漢詩は難しい。 詩の心以前に、決まりごとが多すぎる。 とりあえずは原文のまま詩を味わうのは無理なので、日本になじみのある詩人の詩を翻訳で読むことにする。 白楽天は、不幸な人々の友だちであろうとして、誰にでもわかる言葉で詩をつづることに努力をし、詩ができあがると女中のばあやに読んで聞かせ、意見を求めたのだそうです。 つまり、とっつきやすいのではないでしょうか!? 本人によると、白楽天の詩は四つに分類されるそうだ。 1.諷諭詩 社会風刺の詩 2.閑適詩 「或いは公より退きて独り処り、或いは病に移せて閑かに居る時、足るを知り和を保ちて」吟じた詩。 3.感傷詩 「事物の外に牽かれ、情理の内に動くもの有り、感遇に随いて嘆詠に形わるる」詩。代表作は「長恨歌」 4.雑律詩 白楽天自身は諷諭詩を第一に推していたようなのだが、あまり受けいれられなかったようである。 けれど、これはわかりやすい。 庶民の苦しい生活を見て見ぬふりをするどころか、追い打ちをかける役人や大尽たち。 窮状を訴えるも、聞く耳を持たない。 そんなことが切々と、時に激しい調子で詠われている。 西暦700年の中国と、2014年の日本。 世の在り様に、なんの違いがあろうか。 閑適詩は、多くを望まず貧することもなく、その日その日を書を読み琴を奏でて過ごす心の豊かさを詠う。 これも、わかる。 しかし、全ての人がこのような生活を送れるわけでないことは、白楽天自身がよく知っていることで、読後になにか苦いものが残るものもあった。 一番評価されているのは3の感傷詩なのだろうか。 玄宗と楊貴妃を詠った「長恨歌」は、さすがの私でも知っていたくらいだから。 漢詩は、中国の歴史を知らないとわからない部分も多いのだが、漢字と訳文を見比べながらなんとか読んだ。 形にこだわると心が見えず、心にこだわると形を無視してしまいがちになる。 やはり漢詩は難しい。 本当なら原文の一部を紹介したいところなのだが、漢字がまた難しいのでやめておきます。 ひらがなだけの訳文は却って読みにくいような気もするが、自分のレベルを考えると、これがちょうどいいのかなとも思う。

Posted byブクログ

2012/03/15

「どうせ平安時代のお貴族さま好みの詩ばかりでせう」などとあなどつて読み始めると、諷喩詩に唸る。「新製布裘」は今も昔も my favourite だ。翻訳は須くかくあるべし。

Posted byブクログ