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戦争と正義 の商品レビュー

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2011/08/03

▼本書は、1995年、米国ワシントンのスミソニアン国立航空宇宙博物館が、終戦50周年を記念し開催した「エノラ・ゲイ展」に関しての著作である。 ▼エノラ・ゲイと言えば、第二次世界大戦末期、日本に原爆を投下した戦闘機として有名である。果たして、原爆は使用されるべきで(あるいはその必要...

▼本書は、1995年、米国ワシントンのスミソニアン国立航空宇宙博物館が、終戦50周年を記念し開催した「エノラ・ゲイ展」に関しての著作である。 ▼エノラ・ゲイと言えば、第二次世界大戦末期、日本に原爆を投下した戦闘機として有名である。果たして、原爆は使用されるべきで(あるいはその必要が)あったのか――それがこの企画が持ち上がった際の大きな論点であった。 ▼語られる「歴史」と、分析された「歴史」との対立はとても興味深い。どちらとも今現在は目の前に存在しない「歴史」をめぐって知的に争っているのである。だが、正しかったか、あるいは間違っていたか、その判断とは別に、そういった論争が戦後半世紀を過ぎた米国国内で起こったことに感心せざるを得ない。 ▼私たちは何故、原爆を使用されなければならなかったのか――「被害者」としてではなく、また自虐するのでもなく。「過去を思い出せない者は、それを繰り返す定めにある」このことを、私たちは常に心に留めておかなければなるまい。

Posted byブクログ