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一休和尚年譜(2) の商品レビュー

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2011/07/29

一休宗純の弟子が記した祖師伝を、その時代背景とともに講釈する。 去る7月某日。ゼミの発表会のため、この資料とずっとにらめっこすることおよそ3週間。疲れました。 これは一休自身が書いたものではなく、彼の弟子たちが編集した一休の伝記(?)である。 今泉氏の解説は、文体は比較的平易...

一休宗純の弟子が記した祖師伝を、その時代背景とともに講釈する。 去る7月某日。ゼミの発表会のため、この資料とずっとにらめっこすることおよそ3週間。疲れました。 これは一休自身が書いたものではなく、彼の弟子たちが編集した一休の伝記(?)である。 今泉氏の解説は、文体は比較的平易なのに、ときどきよくわからないまま話題があちこちに跳び、そのたびに「どうしてそうなった?」と頭がごちゃごちゃになり、何度も「もうイヤ!」と投げ出しそうになった。 それでも、これを読まないことには一休を語る資格はあるまい・・・と、首っ引きで読んだのだった。このとき、ああ、研究者ってなんてすごい職業なんだろう、と初めて本気で思った(今までは、そういう進路もありかなと考えているところがあったので)。 しかし読み終わっても、一休についてのことより、歴史は「選ばれた事実」なのだな、ということのほうが印象に残った気がする。 この『年譜』でも、一休は88歳まで生きたというのに、その本文はとても少ない。毎年の事実が記録されているというよりは、「師はこういう人だったのだ」という作為的な匂いのする文章が多く、今泉氏の解説を読みながら本文を読むと、ときどき「おいおい」と言いたくなるくらいであった。もしこの伝記(?)を一休本人が読んだとしたら、きっと弟子たちに説教していたと思う。 読み終えたときの感想は、一休のこと云々よりもむしろ、「終わった・・・」という虚脱感でいっぱいで、しかもその後、「これを一体どうやって使おう?」とそればかり考えていたので、全然一休の生涯に浸る暇がないまま、今に至っている。 こんなに頑張って資料を読んだ経験がなかったのだ。今思い出しても、頭が痛くなりそう(笑)。 それだけに、発表会後のゼミの飲み会は楽しかった。初めて終電を乗り逃す経験をして、自分で自分にびっくりしてしまった。 ほんと、楽しかったです。なんか、大学生っていいな、と初めて思いました。

Posted byブクログ