だから原発は危ない！ の商品レビュー

田丸博文(著者)

2011/03/29

東北関東大震災で深刻な状態になっている福島原発事故を見て反原発の人がこれまでどのように訴えていたのかと思い読んでみた。本書はチェルノブイリ事故から約10年後、阪神淡路大震災から約2年後という今から10年以上前に書かれたものであるが、根本的には古めかしさは感じられない。正に今直面している危機があると訴えているし、被爆したときの対応策も現在世間でいわれているのと同じである。
今回の事故で核被害が現実的になったこともあり恐ろしさが実感できるが、通常時ならこれを読んでも安全神話を信じていただろう。最後に書かれた身の守り方は核戦争からも身を守れそうなくらい厳重な対応策を提案しており逆にそれが「そこまでするの？」と思わせてしまう。