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丸山真男講義録(第7冊) の商品レビュー

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2011/11/29

 大学院時代に購入して一読したが、今でも時々通読したり、部分読みしたりする。説明の必要がないほどの、政治史研究・政治思想史研究において足跡を残した著者の講義録。講義録なので本人の完全な書き下ろしと言うわけではないのだが、それでも十分すぎるほどの読み応えがあり、論理の複雑さは、読む...

 大学院時代に購入して一読したが、今でも時々通読したり、部分読みしたりする。説明の必要がないほどの、政治史研究・政治思想史研究において足跡を残した著者の講義録。講義録なので本人の完全な書き下ろしと言うわけではないのだが、それでも十分すぎるほどの読み応えがあり、論理の複雑さは、読むことから離れて、熟考する時間を必要とすることも、論理を図式化して頭を整理する時間も多く必要とする。しかし、さまざまな断片的な政治的事件や、歴史観、あるいは政治思想家の著作に対し「息吹」を与えてくれる好著であるし、「読み捨てる」などということはありえない、素晴らしい著作の一つだと感じる。  そういった意味では、この著作自体を理解すること自体に多くの周辺の著作などを読む必要性が生じるので、読み込み、内容を本質的に「理解」するのにはまだ当分時間も掛かりそうだし、僕の場合、何べんも読むことになるだろう。丸山真男を読み解くこと自体が、一つの探究的試みであろうと感じる。

Posted byブクログ