透明人間で行こう! の商品レビュー
もしも自分が透明人間…
もしも自分が透明人間になれたら、いったいキミならどうする?そんな風にして始まるお話だが、これが思わぬ急展開、息をもつかせぬ大ドンデン返しが待ってます。
文庫OFF
レーベルはプレリュード文庫であり性表現も含まれますが、官能小説ではなくてラブコメです。 主人公の桜崎武(タケシ)は4人兄弟の末っ子。彼は長兄の卓也から、研究機関パーフェクト・ブレインに潜入することを依頼されます。卓也は自身が発明した透明人間になる装置をタケシに預けますが、彼は潜...
レーベルはプレリュード文庫であり性表現も含まれますが、官能小説ではなくてラブコメです。 主人公の桜崎武(タケシ)は4人兄弟の末っ子。彼は長兄の卓也から、研究機関パーフェクト・ブレインに潜入することを依頼されます。卓也は自身が発明した透明人間になる装置をタケシに預けますが、彼は潜入捜査をすっぽかして、幼なじみの御常美雪が湯上がりに裸で「美しいプロポーションをつくるヨガ体操」のビデオを見ながら体操しているところをのぞいたり、平和ヶ丘女子高校水泳部の更衣室に入ったりします。 そんな悪事が卓也に露呈し、叱責を受けて、ようやくタケシは重い腰を上げて潜入捜査を始めることになります。彼が得た情報から、パーフェクト・ブレインの所長・鬼龍軍司が女子生徒を誘拐して非人道的な実験をおこなっていることが判明します。しかし同時に、失踪していたタケシの父・浩明から衝撃の事実がタケシに伝えられます。タケシ、御常美雪、その姉の美鈴の3人は、かつて浩明がパーフェクト・ブレインに務めていたときに実験で生み出したクローン人間だったのです。タケシのようなクローン生物の多くは、人間の年齢で15歳に相当する年で死んでしまいます。現に美鈴は原因不明の病で9ヶ月前に亡くなっていました。美鈴と淡い恋愛関係にあったタケシは、父の話を聞くと激昂して家を飛び出しますが、美雪はパーフェクト・ブレインの悪事を止めるために、透明人間になって潜入することを決意します。 パーフェクト・ブレインに忍び込んだ美雪が目にしたのは、同級生の高松瑞穂を含む女子高生が、淫靡な調教を受けている姿でした。彼女たちは、ここでの調教が忘れられないように潜在意識を改変される実験を受けていました。美雪は瑞穂たちを助けようとしますが、失敗して鬼龍に捕らえられてしまいます。家を飛び出していたタケシは、美雪を救出するためにふたたび透明人間になって、卓也たち兄弟とともにパーフェクト・ブレインに突入します。 何とか美雪を助け出したタケシが必死で逃げついたのは、幼い頃にタケシ、美鈴、美雪の3人がつくった秘密基地のある場所でした。そこで彼らは、「大きくなっても3人でクリスマスを過ごそう」という約束を書いた当時のクリスマス・カードを見つけます。タケシと美雪は、もう一度、同じ約束を交わして、物語が終わります。 多少エッチなシーンもありますが、官能小説の代用にはなりません。純粋にラブコメとして読んでもつまらない本ですし、正直に言って駄本だと判断せざるをえません。
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