絶対泣かない の商品レビュー
再読。 様々なタイプの女性が壁にぶつかりながらも顔を上げて進んでいく短編集。 ただ、真面目で…無我夢中なだけではない。 それが悪いときもある。 いろいろな話があって励まされた。
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ブックオフで購入したもののうちのひとつ。 山本文緒さんは昔プラナリアを読んで、大人のアンニュイな感情のゆれる女性の物語が読みたいとき、手に取ってしまいます。 この本は、さまざまな職業につく女性たちを描いた短編集となっています。登場人物たちは、日々巻き起こる理不尽に耐えながらそれ...
ブックオフで購入したもののうちのひとつ。 山本文緒さんは昔プラナリアを読んで、大人のアンニュイな感情のゆれる女性の物語が読みたいとき、手に取ってしまいます。 この本は、さまざまな職業につく女性たちを描いた短編集となっています。登場人物たちは、日々巻き起こる理不尽に耐えながらそれでも幸せだったり不幸だったりするわけですが、必ず、前を向くためのイベントが発生します。でも、それぞれの短編はそこで終わっていて、その後主人公が前を向いたのかどうなのか、わからなくなっています。読者としては、きっと良い方向に進展したのだろう、そうあってほしいという希望を抱きながら次の話に進みます。 今の仕事が嫌だという人は、文庫版のあとかぎにぐさっとくるでしょう。「もし、あなたがあなたの仕事が嫌いだとしたら、それがどんなつまらない仕事でも、それをつまらないと思っているのはあなた自身です」 物語の主人公に対して「こう進めばいいのに」と、補助線を引いてあげることで、著者はわたしたちの人生にも補助線を引いてくれます。しかし、進むも退くも帰るもあなた次第、ということを認識して、人生を生きていかなければならないのだ、という現実を、同時に突きつけられるのです。自分の人生は自分のもの。
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Kindle Unlimited 各職業についている女性たちの考え方や生き方を描いた短編集。 こういうこというとなんだけど、あとがきが1番好きかも。躾けられたアシカの人生が嫌だったこと、べったりでなく、仕事といい距離感を持って付き合う考え方。 自分も自分の生き方や仕事について、...
Kindle Unlimited 各職業についている女性たちの考え方や生き方を描いた短編集。 こういうこというとなんだけど、あとがきが1番好きかも。躾けられたアシカの人生が嫌だったこと、べったりでなく、仕事といい距離感を持って付き合う考え方。 自分も自分の生き方や仕事について、ちょっと考えてみようと思いました。 【ストーリー】 ものすごく見栄っ張り: 体育教師の上田アキミは、自分の見た目によるコンプレックスから生徒である井上ちさとにいじめに近い八つ当たりする。見合い相手の井上正志に惹かれた直後、彼の妹がちさとだと知る。 これが1番いい話だと思う。自分の視点でしかモノを考えれなくて、人はみんな上手く生きてるように見えてしまう。そういう自分を恥じて。他人に対する想像力を持てたらいいな。 アフターファイブ: 加納は派遣社員を満喫している。以前はバリバリ働いていて能力も人並み以上にあったが体質が弱くて辞めた。真面目に働かない正社員の緑川ゆう子に不満を持っている。ある日喧嘩になるが、窓際社員に注意される。 七つの会議の八角さんみたい。これは主人公の加納さんが良くないよね。自分は能力があるけど体を壊して正社員ができない。いやいや、健康体ってのも能力だから!仕事できても休むやつより、できなくても頼れる人のがいいってあるよね。 絶対、泣かない: 主人公が就職した職場の社長は、小学校時代にいじめたノブタだった。 主人公が仕事できなすぎて苛つく笑 でも、この言葉はよかった。 「私が美しくないのは(略)「卑屈」という生ゴミを胸の中に持っているからだ」 ほんと、人は関係ないよ。自分がどうするか、だからね。
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短編集だけど、一つ一つの物語がしっかり読み応えのあるものだった。 なんと言っても、最後のあとがきが1番好き。 仕事をする様になったらもう一度読み直したい作品。
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あとがきの『恋に落ちるように仕事に没頭するのも素敵だけど、自分の仕事に距離感を持って接するのも良い』という言葉にハッとした。 様々な働く女性の裏側を垣間見れて、励まされた。
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さまざまな泣きそうなシチュエーションを書いた短編集。 あとがきを読んで初めて、色んな職業の女性について描いていることに気づき、もう一度読み返す。 復職と転職の間で揺れている今の自分には、薔子の話が心に響いた。 “仕事をする、ということは、遊びとは違うのだ。厳しくて当たり前なのかもしれない。 自信をなくし、そしてまた違う形の自信を取り戻す。そうして進んでいくものなのかもしれない。” “私達は忙しさにかまけて、何故働いているかを忘れてしまいがちだ。 どうして働いているのか。 何が欲しいのか。 それで、あなたは、いったいどうしたいのか。 どうしてもらいたい、のではなく、どうしたいのか。 私は時折、自分に問うようにしている。”
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色んな女の色んな仕事と生き方。 古い本なので今は廃れた仕事や、社会での女性の存在感も変わったけれども、今も昔も同じような悩みを抱えてたりするのかも。 そして大丈夫がんばってるよ、て少し元気づけてくれる。短編集だから、自分にとって刺さる話をそれぞれ見つけられる気がする1冊。
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仕事を通じて自分と向き合いながら成長を遂げる働く女性の姿が描かれている。辛い思いをしているのは自分だけではなく、自分の知らないところで皆頑張っているのだと痛感した。巻末の著者からのメッセージも心に染みた。
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1冊でこんなにたくさんの 女性のお仕事が味わえる作品なんて…! 短い中にもそれぞれのお仕事の良さも悩みも 人生も詰め込まれていて手が止まらない。 最後の解説で、少しでもあなたがあなたの仕事を好きになれますようにっていう著者の想いもグッときた。 よし、ちょっとやったろうか。と思える本。
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タイトルと著者で手に取った。 様々な職業の女性たちがそれぞれの場所で頑張っている短編。15+1(+1は実際に山本さんが泣かされた手相観の方のエッセイ)の職業の女性の話だが、感情移入しそうなところで話が終わってしまって、ちょっと残念。彼女のその後、どうなった??と、どの話も思った。...
タイトルと著者で手に取った。 様々な職業の女性たちがそれぞれの場所で頑張っている短編。15+1(+1は実際に山本さんが泣かされた手相観の方のエッセイ)の職業の女性の話だが、感情移入しそうなところで話が終わってしまって、ちょっと残念。彼女のその後、どうなった??と、どの話も思った。 物語とは別に、山本文緒さんのあとがき。 仕事は好きですか?つまらないですか?つまらないと決めるのも、それを選んだのも自分。どんなにつまらないとしても誰かに扶養されているよりはずっと自由。 というようなことが書いてあってズシンと来た。。 というのは、現在私自身は思うところがあり、仕事をやめて扶養されている立場のまま仕事しないで本を読んでいるばかりでありまして。 書き始めると感想ではなくなってしまうのでやめておきますが、自由とばかり言ってもいられなくなって来るんですよ…なので、もがくなら若いうち。でももがき過ぎると破綻するから、無理は禁物ですよ。 とりあえず、送信。
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