生と死の十字路 の商品レビュー
批判を恐れずに敢えて言う。 私は、胎児に障害を持っていることがわかれば、堕胎を考えている。なぜなら、障害を持った子どもを育てていく自信がないし、その子にとって辛い人生が待ち受けていると考えるからだ。 「一歩間違えば、人間の選別にもなりかねない面がある」と、本書は訴える。 難し...
批判を恐れずに敢えて言う。 私は、胎児に障害を持っていることがわかれば、堕胎を考えている。なぜなら、障害を持った子どもを育てていく自信がないし、その子にとって辛い人生が待ち受けていると考えるからだ。 「一歩間違えば、人間の選別にもなりかねない面がある」と、本書は訴える。 難しい判断。その選択を求められる医療現場での、医師や患者、そして家族の葛藤が本書には記されている。 連載の目的は、先端医療の現状を示し、「読者とともに考える記事に」すること。 記者に指示したことは、「テーマとなる技術が高度であるほど、専門家だけの取材が中心になりがちである。患者や家族の気持ちも重視し、人々の話を丹念に拾い上げ」「技術や病理を十分に理解した上で、心の問題を掘り下げる」こと。 誰しもが関係する身近なテーマ。 地道な取材が実を結んでいる。
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