日本は必ず復活する の商品レビュー

レスター・C.サロー(著者),山岡洋一(訳者),広瀬裕子(訳者)

2010/05/23

本書出版から十年以上経ち、サローのいう金融政策のうちの一部は実行に移された。

それをもって日本は失われた十年からの離陸をなしたとされている。

しかし、問題の根幹はいまだに変わってはいない。

縁故資本主義（crony capitalism）
出る杭は打つという文化。
コンセンサス重視型の社会。

それは２１世紀を迎えてからも度々目にしてきた風景だった。

今、再び我々は金融危機を迎えている。
敵は我々自身である。
一人一人の意思でしか、全体を変えることはできない。

今もまだ、この本に読む価値はある。

「日本は必ず復活する」という言葉はサローの上げた根本的な課題を克服した後であることを忘れてはいけない。