蝦夷地別件(下) の商品レビュー
あらゆる要素がおりこ…
あらゆる要素がおりこまれている、まさに超「大作」ですね。格差問題等の現代社会の状況にも通じる部分もあり、いろいろ考えさせられました。
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蝦夷地別件完結編。和…
蝦夷地別件完結編。和人との対立がぎりぎりまで高まったアイヌはどのような運命をたどったのか、信頼しあっていた家族がどのような結末を迎えるのか。最後はかなり重い話になってしまいますが、一気に読めます。
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随分昔にハードカバーで読んだ本ですが、オールタイムベストの一冊なので、登録しておきます。 船戸与一は大好きな作家の一人です。 タイトルどおり、蝦夷地におけるアイヌ民族の蜂起を、世界史的なグローバルな視点から描いた歴史小説であり、尚且つ、ハードボイルドの傑作であるという、贅沢な作品...
随分昔にハードカバーで読んだ本ですが、オールタイムベストの一冊なので、登録しておきます。 船戸与一は大好きな作家の一人です。 タイトルどおり、蝦夷地におけるアイヌ民族の蜂起を、世界史的なグローバルな視点から描いた歴史小説であり、尚且つ、ハードボイルドの傑作であるという、贅沢な作品。 しかも小説世界に完全に浸りきって、なお何日もその大海に深く深く沈んでいけるくらい、長大です(^_^;)
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壮大な歴史物語は下巻にて完結。大国ロシアからポーランド国を救おうと画策する貴族は、アイヌの長人との約束を果すことはできない。彼は苦難の末に択捉までたどり着き長人に謝罪をするシーンが感動的である。結局、ポーランド人もアイヌ人も、大国には逆らえず飲み込まれてしまう運命なのである。小国...
壮大な歴史物語は下巻にて完結。大国ロシアからポーランド国を救おうと画策する貴族は、アイヌの長人との約束を果すことはできない。彼は苦難の末に択捉までたどり着き長人に謝罪をするシーンが感動的である。結局、ポーランド人もアイヌ人も、大国には逆らえず飲み込まれてしまう運命なのである。小国が小部族の行く末を犠牲に自国の独立を勝ち得ようとしたところに、この物語の悲しさがある。最後の復讐劇については、賛否があるかもしれない。わたしは不要なきがする。
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江戸時代の北海道をめぐる話。 基本的には下巻を読ませるための上中巻。にしては前段が長すぎる。 最終的にも誰も幸せにならないのがとても悲しく、そんなことのうえに今日の北海道があることを考えるとやるせない。
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国内では田沼意次時代から松平定信時代へと代わり、外交面ではロシア、アメリカ、フランス、イギリスが度々通商を強要してきていた難しい局面でアイヌは松前藩の下で動いていた飛騨屋に徹底して搾取されていた。それに耐え切れず若手を中心に暴発する。しかしアイヌも一枚岩になりきれずに松前藩に屈服...
国内では田沼意次時代から松平定信時代へと代わり、外交面ではロシア、アメリカ、フランス、イギリスが度々通商を強要してきていた難しい局面でアイヌは松前藩の下で動いていた飛騨屋に徹底して搾取されていた。それに耐え切れず若手を中心に暴発する。しかしアイヌも一枚岩になりきれずに松前藩に屈服せざるを得ない。先導者37名が惨殺される。その場で見ていた脇大人の孫(ハルナフリ)が3年後復讐の鬼になって殺めていく。定信は急激な変化、原理主義故、辞職せざるを得なくなる。 時代は司馬遼太郎の[菜の花の沖]と同時代。 時代小説の久々の大作と思う。
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複雑な利害関係がからむモザイク地としての蝦夷の舞台設定が素晴らしい(ロシアを絡めたのはちょっと無理があったかも)。とにかくスケールの大きさとその悲劇性は圧倒的だった。
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「他民族国家」である日本を形成する上で、見逃すことのできない「アイヌ」の民族史小説としても興味深い。
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最近、船戸が出ないので、家にあるのを再読。史実に基づいているといるとはいえ、この話は結末が悲惨すぎ。
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18世紀末の蝦夷地における和人の横暴や先住民の生活を、謀略をめぐらす江戸幕府と松前藩の争いや、ポーランドやロシアが絡んで、この先どないなるの!?と見当もつかないスペクタクル超大作。 もう、ほんと、いろんな人や国が入り混じって交差して思惑が飛んであれやこれや事件も起きて・・。 ...
18世紀末の蝦夷地における和人の横暴や先住民の生活を、謀略をめぐらす江戸幕府と松前藩の争いや、ポーランドやロシアが絡んで、この先どないなるの!?と見当もつかないスペクタクル超大作。 もう、ほんと、いろんな人や国が入り混じって交差して思惑が飛んであれやこれや事件も起きて・・。 時代物なので背景知らなきゃ読めない感じもあるんだけど、そんなのどうでもよくなるくらい、ぐいぐい引き込まれてしまって夜なべしました。
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