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海は涸いていた の商品レビュー

3.9

15件のお客様レビュー

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 人を守るために、悪…

 人を守るために、悪に手を染め、人の罪を背負った主人公の物語です。 彼を追いつめる刑事も、真実に気が付きつつ、最善と信じた結末(主人公が望んだかもしれない結末)に突き進む。 自分の望む結末ではなかったけれど、こうなるしかなかったのかな。

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たった一人の家族のた…

たった一人の家族のために、人知れず行動する男と、男の過去を知る馴染みの男が金目当てに妙な動きをするところから、話が二転三転する。主人公の目立たぬ優しさに、男らしさを感じ取ることのできる一作。

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2024/09/09

白川道の小説をはじめて読んだ。 久しぶりにガツンと来た。 ペレケーノスを彷彿とさせるハードボイルド、 人生を愚直に見つめ、生き抜こうとする登場人物たちの真っ直ぐな描写、 ページをめくるたびに背筋が伸びていくような、そんな気持ちになった。 白川は常に生きていることへの実感を追い...

白川道の小説をはじめて読んだ。 久しぶりにガツンと来た。 ペレケーノスを彷彿とさせるハードボイルド、 人生を愚直に見つめ、生き抜こうとする登場人物たちの真っ直ぐな描写、 ページをめくるたびに背筋が伸びていくような、そんな気持ちになった。 白川は常に生きていることへの実感を追い求めていたという。 それが、ギャンブルへののめり方、金の使い方にあらわれ、そして生きた小説が生まれた軌跡になったのではないか、と人生のパートナーでもあり仕事のパートナーでもある中瀬ゆかり氏がYoutubeのインタビュー動画で答えていた。 身を削り、物語を紡ぐ。 安定への打算的な執着に日々四苦八苦している自分が小さく感じる。

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2021/08/20

養護施設育ちでヤクザとつるんでいる伊勢孝昭が、生き別れた天才バイオリニストである妹が自分との関係が世間にしれて彼女の将来がだめにならないように、友人のかたきをうつついでに自らを処分しようとするストーリー。ハードボイルド物なので、そこそこ面白いのだが、後半の展開は腑に落ちず、作品全...

養護施設育ちでヤクザとつるんでいる伊勢孝昭が、生き別れた天才バイオリニストである妹が自分との関係が世間にしれて彼女の将来がだめにならないように、友人のかたきをうつついでに自らを処分しようとするストーリー。ハードボイルド物なので、そこそこ面白いのだが、後半の展開は腑に落ちず、作品全体としての印象は今ひとつ。でも映画になったみたいだね。

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2016/02/18

切ない…。途中で何回も泣きそうになった。 こういう人物像が緻密で心理描写が上手い話は本当に好きだなぁ。事件の真相を解き明かす刑事物も大好きだけど、これは真相が見えてからが本番!といった形で、さらに上をいく面白さがある。 主人公の格好良さよ…。刑事のやり切れなさよ…。ものすごく...

切ない…。途中で何回も泣きそうになった。 こういう人物像が緻密で心理描写が上手い話は本当に好きだなぁ。事件の真相を解き明かす刑事物も大好きだけど、これは真相が見えてからが本番!といった形で、さらに上をいく面白さがある。 主人公の格好良さよ…。刑事のやり切れなさよ…。ものすごく重いんだけど、だんだん何も知らない薫が憎くなってくるんだけど、主人公のその報われない結末すら受け入れざるを得ないほど、感情移入してしまって最後には愛しちゃう。 あー、良かった。

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2013/03/15

切ない。 死に場所を求めて生き続ける男の行方を見守るように読み終えました。 一丁の拳銃から始まる物語。 静かだが熱い男の物語。まさしくハードボイルドだ。 夢や憧れを持って生きることの美しさ。 追う者と追われる者が交わった時のドラマ。 血を超えた絆。 そして血の繋...

切ない。 死に場所を求めて生き続ける男の行方を見守るように読み終えました。 一丁の拳銃から始まる物語。 静かだが熱い男の物語。まさしくハードボイルドだ。 夢や憧れを持って生きることの美しさ。 追う者と追われる者が交わった時のドラマ。 血を超えた絆。 そして血の繋がった兄妹の再会への渇望。 登場人物達の様々な思いが交錯する展開。 一気読み間違いなし。

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2012/11/26

暴力団関連会社の社長・伊勢には殺人の過去があり・・・ ベタだろうが、既視感があろうが、こういう設定が大好物。 伊勢と佐古が出会った辺りからは、もうヤバい。

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2012/01/29

いつもの白川さん特有、かっこつけた主人公が登場 3章から半端なく面白くなります この方の小説は悲しいのが多いですね

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2011/10/02

「レ・ミゼラブル」の現代版。 過去に罪を犯した成功者。執念深く追う刑事 etc... 以前読んだ「天国への階段」は「モンテクリスト伯」だったし、 実にわかりやすい作家だ。 もちろん褒めてるんだ。だって面白いもん。

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2011/08/04

数奇な運命により、ヤクザな世界に身を置く主人公ではあるが、その生き様が格好良く、そして切ない。周りで彼を助ける人たちも好感が持てる。そして、彼を追い詰めていく警察側にも好感を覚えた。ラストは涙を流さずにはいられなかった。とてもいい作品だったと思う。

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