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シートン動物誌(7) の商品レビュー

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2010/07/15

フィクション『シートン動物記』で有名なアーネスト・トンプソン・シートンだが、この『動物誌』はノンフィクションである。 シートンは物語の作家である以前に生物学者をも唸らせるほどの動物好き。その生涯の多くの時間を北米の野生のフィールドで過ごしている。 彼の経験談や体験談、そして...

フィクション『シートン動物記』で有名なアーネスト・トンプソン・シートンだが、この『動物誌』はノンフィクションである。 シートンは物語の作家である以前に生物学者をも唸らせるほどの動物好き。その生涯の多くの時間を北米の野生のフィールドで過ごしている。 彼の経験談や体験談、そして多くの友人・知人から寄せられた情報から野生動物の生態を読み解く。 また、動物挿絵画家でもあったシートン本人による数々の絵はそれらを観るだけでも価値がある。 情報の多くは1900年前後のものであり現代とは状況も異なると思われるが、これからフィールドを訪れる者にとっては当時と比較することでこれからの指標を考える良き資料となる。 偉大なる先人の大いなる遺産を胸に、現代を生きる我々は未来を見据えていかなければならない。 --------------------------------------------- 本書は第7巻。 ワピチ、シンリントナカイ、ツンドラトナカイ、ヘラジカが紹介されている。 北米を代表する大型のシカ類だが、それぞれの生態はあまりにも異なる。 異なるが故に、人間がこれほど自然を侵したにも関わらずそれぞれに生き延びる環境を見付けてこれたのだろう。 個人的にはトナカイ(カリブー)の生態に最も惹かれる。 一般に言われる大群による季節移動も全てのトナカイが行うわけではなく、むしろ少数である可能性もあるという。 となると北米大陸には今どれほどのトナカイが生息しているのか…? 見てみたいのである。この地球上に人知れずトナカイの大群が生息しているのであれば…いつかこの目で見たい。。。 そしてシートンに報告したいのだ。 あなたが亡くなって60年後の今も、多くのトナカイたちが命を繋いでいますよ、と。。。

Posted byブクログ