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禁じられた惑星 の商品レビュー

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2017/10/15
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※このレビューにはネタバレを含みます

「わたし」という言葉を使うことが禁止されるほど自我の抑圧された惑星にて麻薬の力で自我を解放した第二王子キノールが麻薬を広めて社会を変革しようとする話です。キノールをドラッグの道にいざなうのは地球人で、最初絶対になにか企みがあるのかと思いましたが悪意はありません。彼もまた純粋に魂の啓発を求めています。また麻薬によって悲劇にも見舞われますがキノールは全く後悔しません。その辺がよくある「麻薬よくない」みたいなお話と異なり非常に面白いですね。因習や信仰や良心に悩まされながらも突き進んでいきます。 最後の方はエンタメ的な盛り上がりには欠ける印象で、一緒にキメた仲間たちと世界の価値観を変えるみたいな展開が欲しかったですが自己露出者の人数もまだまだな所でキノールの手記(このドラッグ&SF小説)は終わります。しかしキノールの半生によってこの惑星の因習を打ち破る最初の一石は投じられました。

Posted byブクログ