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ハプスブルクの宝剣(上) の商品レビュー

4.5

31件のお客様レビュー

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18世紀前半のヨーロ…

18世紀前半のヨーロッパ戦国時代が舞台。隻眼のユダヤ人青年と女帝マリア・テレジアの物語。差別と恋の葛藤、ユダヤとしての生き方に疑問を感じながらも生きていく主人公。色々な面から読め、続きが気になります。

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ユダヤ人という運命に…

ユダヤ人という運命に逆らいながら翻弄されていくエリヤーフー!マリア・テレジアとの恋やフランツとの友情。オススメです。

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ユダヤ人への差別、拷…

ユダヤ人への差別、拷問、戦争、重いテーマの中に恋や友情が散りばめられています。で、も、マリア・テレジアの主人公への仕打ちは読んでいてストレスがたまる一方。もし私が主人公だったら「おまえを殺して俺も死ぬ」と刺していました。それくらい憎らしいです。可愛さ余って憎さ百倍みたいなテレジア...

ユダヤ人への差別、拷問、戦争、重いテーマの中に恋や友情が散りばめられています。で、も、マリア・テレジアの主人公への仕打ちは読んでいてストレスがたまる一方。もし私が主人公だったら「おまえを殺して俺も死ぬ」と刺していました。それくらい憎らしいです。可愛さ余って憎さ百倍みたいなテレジアとの恋。我慢できるならお勧めです。終わり方が特に心にずしんと来ます。あと、オーストリアに旅行に行く前に読んだので雰囲気ばっちり掴めました♪旅のお供にもいいかも。

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無駄の少ないとてもテ…

無駄の少ないとてもテンポの速い小説。読みやすいです。のめり込みます。エドゥアルトかっこいい・・・

文庫OFF

2020/12/25

少しモンテクリスト伯に通ずるような活劇。 ユダヤ人として生まれた主人公が迫害を受け、自由を求めて、ユダヤ人としての出自を捨ててオーストリア王家の近傍で活躍していく様子を描く。 相当の分量で、読むのに少し疲れるが、全体としてはとても面白い物語だ。 かつてNHKの青春アドベンチャーで...

少しモンテクリスト伯に通ずるような活劇。 ユダヤ人として生まれた主人公が迫害を受け、自由を求めて、ユダヤ人としての出自を捨ててオーストリア王家の近傍で活躍していく様子を描く。 相当の分量で、読むのに少し疲れるが、全体としてはとても面白い物語だ。 かつてNHKの青春アドベンチャーでラジオドラマが流されたが、構成も音響効果も巧みでとても面白かった。 本作品が好きな人は、是非、青春アドベンチャーも聞いてほしい。魅力がさらに増すに違いないと思う。

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2018/01/06

ユダヤの宿命に抗う主人公エドゥアルトと主君フランツの友情物語。物語前半で早くも主人公が瀕死の状況に…一章が短く物語のテンポが良く一気に読むことができる。波乱の人生に一喜一憂できる数少ない名著である。

Posted byブクログ

2016/08/31

 意外な快作。私は主人公が差別され一向に努力が実らないタイプの作品は苦手なのだが、これはすらすらと読むことができた。この作品は史実にスパイスを加えた複雑な人間関係のもとで形成される軍略モノ。中世ヨーロッパでは貴族や王族で婚姻を結んだことで姻戚関係がややこしくなるという現象はよくあ...

 意外な快作。私は主人公が差別され一向に努力が実らないタイプの作品は苦手なのだが、これはすらすらと読むことができた。この作品は史実にスパイスを加えた複雑な人間関係のもとで形成される軍略モノ。中世ヨーロッパでは貴族や王族で婚姻を結んだことで姻戚関係がややこしくなるという現象はよくあったことなのだろう。藤本ひとみ先生はこの部分を上手く描いて仕上げている。  しかし、てっきり軍事モノかと思っていたら、どちらかといえば恋愛色の方が強かったのことには驚いた。  様々な人間関係の問題を下巻に持ち越すことになったのでそれを楽しみにしたい。

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2014/08/30

この本が藤本ひとみとの出会いでした。他のものが一切目に入らなくなるほど、読みふけった少女時代でした。

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2014/03/15

私を認めさせる、それは、誰もが抱く野望。 歴史小説であり、キャラクターものであり、恋愛小説であり。 読むのはしんどい。がんばったことを認められない、自分ではどうしようもない部分で扉を閉ざされるエリヤーフーが辛すぎるから。自分のコミュニティの権威、認めてほしかったラビに真っ向か...

私を認めさせる、それは、誰もが抱く野望。 歴史小説であり、キャラクターものであり、恋愛小説であり。 読むのはしんどい。がんばったことを認められない、自分ではどうしようもない部分で扉を閉ざされるエリヤーフーが辛すぎるから。自分のコミュニティの権威、認めてほしかったラビに真っ向から否定され、仕事も恋もままならず、愛する家族には理解されても迷惑をかけどおし。それがすべて、“ユダヤ”というアイデンティティーに起因するとしたら。“ユダヤ”を捨てて、自分を認めさせ、そしてその自分で”ユダヤ”を認めさせる。なんともしんどい野望である。 読むのはしんどいけれど、それ以上にエリヤーフー改めエドゥアルド、エディの「認めさせる」という黒い炎が、読むのを引っ張ってくれる。近付いて、焦がれては否定される繰り返しを、ぐんぐんと読ませる。息がつまりそうになりながら、一気に読んでしまう。 エディに向けるフランツの愛情が優しい。疑わないわけではないけど、信じたいという強い思いが温かい。立場も弱く、領地は奪われ、色々なものをどんどん手放していくフランツ。でも彼はそんな自分の運命を恨むわけではなく受け入れていく。そんなフランツだから、エディも一身に忠誠を誓い、ジャカンやヴァランタンだって、フランツの意に沿ってエディを助けた。ジャカンは、別にエディを陥れようというよりは、フランツを守ろうとしたのだと思う。すべては優しすぎる主のために。 テレーゼは愚かだが、その愚かさがイライラさせつつ、でもこのエディに惹かれざるをえない読者の気持ちとリンクする。誰だって自分を正当化したいもの。テレーゼは自分が惹かれたのに、“ユダヤ”のエディが誘惑したと彼のせいにした。エディも自分のままならない運命を“ユダヤ”に起因するとした。 宝塚で公演したからか、登場人物がこれでもかというイケメンぞろいな気がするんだよね。フリードリヒもオイゲン公子もバチャーニもゲオルク・カイトも。というわけで、歴史モノが好きな人だけでなく、イケメンてんこ盛りを楽しみたい人も読めばいいと思うよ。

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2014/01/19

ブルボン・メデイチときて満を持した形でやってきたハプスブルク家の物語。それに主人公がユダヤ人とヒロイン格で出てくるのが女帝マリア・テレジア。ユダヤ人という迫害されていた主人公と女一つで欧州随一の大帝国を背負わないといけなかったマリア・テレジアの関係は惹かれあい、そして破綻してゆく...

ブルボン・メデイチときて満を持した形でやってきたハプスブルク家の物語。それに主人公がユダヤ人とヒロイン格で出てくるのが女帝マリア・テレジア。ユダヤ人という迫害されていた主人公と女一つで欧州随一の大帝国を背負わないといけなかったマリア・テレジアの関係は惹かれあい、そして破綻してゆく。日本人にはあまり縁のない欧州大河小説。ぜひ下巻まで一気読みして欲しい。

Posted byブクログ