漢書(2) の商品レビュー
購入した18年ほど前に1度読んだきりだったため、この度再読した。 『漢書』とは主に班固(32年~92年)によって著された、古代中国の漢王朝(前漢・紀元前202年~8年)の歴史書である。 この第2巻においては皇族や諸侯・功臣の系譜、各官職についての解説などが記された「表」、暦、...
購入した18年ほど前に1度読んだきりだったため、この度再読した。 『漢書』とは主に班固(32年~92年)によって著された、古代中国の漢王朝(前漢・紀元前202年~8年)の歴史書である。 この第2巻においては皇族や諸侯・功臣の系譜、各官職についての解説などが記された「表」、暦、刑法、経済などについて記された「志」を扱っている。 まず「表」では「異姓諸侯王表第一」「諸侯王表第二」「王子侯表第三上」「王子侯表第三下」「高恵高后文功臣表第四」「景武昭宣元成功臣表第五」「外戚恩沢侯表第六」「百官公卿表第七上」「百官公卿表第七下」「古今人表第八」を。 次に「志」では「律暦志第一上」「律暦志第一下」「礼楽志第二」「刑法志第三」「食貨志第四上」「食貨志第四下」「郊祀志第五上」「郊祀志第五下」「天文志第六」を収録。 原文(漢文)及び書き下し文は併記されていないことから煩雑さが無く口語訳も平易なため、大学で専攻した訳ではない一好事家に過ぎない私でも比較的容易に読むことができた。 ただ、文体は平易でも述べられている内容そのものは難解で、特に「律暦志」は読むのに大変苦労した。 その様な中、「表」にある「古今人表」は、孔子などといった当時から見た過去の偉人らを9段階で評価したもので、大変興味深いものである。 また「刑法志」と「食貨志」には政治の要諦と言えるものが記されており、汚職と増税まみれの苛政が行われている現代の我が日本において見直されるべき内容だと思う。
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