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聖ロシアの惑乱 の商品レビュー

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2012/01/28

(2009.02.03読了)(2009.01.31購入) 著者は、1991年から1992年にかけてソ連からロシアへの移行時の調査旅行を行い「紊乱のロシア」(小学館、1993年)として出版している。 この本は、1996年9月のロシア調査旅行と1997年8月末のポーランド・チェコの調...

(2009.02.03読了)(2009.01.31購入) 著者は、1991年から1992年にかけてソ連からロシアへの移行時の調査旅行を行い「紊乱のロシア」(小学館、1993年)として出版している。 この本は、1996年9月のロシア調査旅行と1997年8月末のポーランド・チェコの調査旅行に基づいて書かれています。 ロシアに関しては、復活してきた宗教をメインにレポートしています。 ポーランド、チェコに関しては、旧ソ連の周辺の社会変化を見るためということです。 1917年10月のロシア革命で、共産党は、宗教弾圧をおこなった。 1943年9月スターリンは、ナチス・ドイツの侵入に対し、祖国防衛の精神的支柱となったロシア正教会に八つの神学校の再開と総主教座の復活を認めた。(30頁) 1960年代、フルシチョフ時代に激しい宗教弾圧が行われた。 1988年4月、ゴルバチョフ書記長とピーメン総主教の会見が行われ、その後、修道院がいくつか政府から返還された。 1990年10月、「良心の自由法」が採択され、宗教の自由が認められた。 ●野田氏の考えるロシア共産主義の宗教的側面(50頁) 1.選民としてのプロレタリアートを取り出し、この世を天国にする約束をしたこと 2.党という教団を作り、各地に委員会という華麗な教会を造り、荘厳な祭典を繰り返したこと 3.異端の粛清と正統イデオロギーの確定がセットになって反復されたこと 4.もう一度、あらゆる人が選民となった後のソ連人に対し、共産主義への飽くなき敬虔を要求し続けたこと ロシア正教もいろんな宗派があり、共産政権下で体制に協力してきたとみられる側面もあるので、宗教を求める人は、新しく入ってきた新興宗教に入信することもあるようです。 韓国生まれの世界基督教統一神霊教会、日本のオウム真理教、なども入って行き信者を増やしました。 ☆野田正彰の本(既読) 「コンピュータ新人類の研究」野田正彰著、文芸春秋、1987.03.15 「漂白される子供たち」野田正彰著、情報センター出版局、1988.08.28 「生きがいシェアリング」野田正彰著、中公新書、1988.10.25 「リビア新書」野田正彰著、情報センター出版局、1990.03.03 「喪の途上にて」野田正彰著、岩波書店、1992.01.24 「さまよえる都市人類」野田正彰著、PHP研究所、1992.10.02 「紊乱のロシア」野田正彰著、小学館、1993.02.10 「経営者の人間探究」野田正彰著、プレジデント社、1994.05.01 「災害救援の文化を創る」野田正彰著、岩波ブックレット、1994.11.21 「災害救援」野田正彰著、岩波新書、1995.07.20 「庭園との対話」野田正彰著、日本放送出版協会、1996.01.01 「わが街」野田正彰著、文芸春秋、1996.07.20 「聖ロシアの惑乱」野田正彰著、小学館、1998.10.20 「気分の社会のなかで」野田正彰著、中央公論新社、2000.01.10 (2009年2月22日・記)

Posted byブクログ