現代帝国主義研究 の商品レビュー

工藤晃(著者)

2013/01/26

「・・・、先行者からおくれて植民地獲得にのりだすようになったアメリカの近接地域はスペイン帝国などの植民地支配をうちやぶり独立した諸国であったところから、アメリカの対外膨張は、早くからいやがおうでも新植民地主義的特徴をもったといえると思う。そして、アメリカは早くから新植民地主義のノウハウを蓄積してきたことが、第二次世界大戦後植民地体制の世界的崩壊---アメリカにとっては「門戸開放」のチャンスとなった---の情勢に対応して、巨大な新植民地主義の中心勢力となったことに結びついたのだと思う。」（p.54/55）ここらあたりが、不均等発展の一つの妙味であろう。次代のニーズに合った経験を早くからしていたものが、次の時代をリードする。しかし、だれが次世代の経験を今しているか、ほとんど誰にも解らない。青少年には様々な次世代型体験をさせておくべきだ。