カレジの決断 の商品レビュー

アイビーンワイマン(著者),瓜生知寿子(訳者),中村悦子

2015/10/31

正統派アーミッシュの家庭に生まれ育ったカレジ。
14歳で、もう上の学校にはいかずに家事を身につけて結婚することを期待される。けれどもカレジは、女の仕事とされる料理や裁縫が苦手。家畜の世話をしたり、勉強したりすることがだいすき。どうして自分はこうもみんなとちがうのだろう。

どの社会でも、そこでの生き方や考え方になじめずに、つらい思いをする人はいる。けれども、その規範が強くて、そこからはずれることを許されなければ、その社会を飛び出すしかない。

弟の死の責任まで負わされるカレジは、14歳の少女としてはあまりに大きな重荷を背負わされているように感じるけれど、それにしっかり耐え抜いていく強さがすごい。新しい道を歩み始めるカレジ。がんばれ。

2009/10/04

アーミッシュとは、アメリカに住む１８世紀さながらの、自給自足の生活を送る、キリスト教アメン派の一派。ペンシルバニア・ダッチと言う言葉で話し、機械なのない生活で、教典の教えを守り暮らしています。カレジはアーミッシュ、クンツラー家の長女。
カレジの悩み、大好きだった学校生活が終わり、結婚の準備を始めなければならないこと、一番小さい弟、ジェイソンの抱えている障害。ジェイソンは生まれたとき脊髄を損傷しており、４歳になる今でも、歩けないでいたのでした。小さい頃からジェイソンの面倒を任されてきた、カレジ。しかしカレジ以外の家族は、ジェイソンによそよそしいのです。次第に友だちのチャリティーが、結婚することになりました。カレジとあまり年の変わらないチャリティー、カレジは何故結婚しなければならないか、疑問でなりません。結婚して子供を産む、これが女性の一番の幸せだそうで、カレジには納得がいかないのでした。