唐の行政機構と官僚 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「唐の行政機構と官僚の実態」というテーマそのものはものすごくマニアックです。一般読者が中国史を学ぶ上ではなかなか深入りすることはないであろうこのテーマでありますが、本書ではこの題材を通して歴史研究における重大な側面を学ぶことになります。 本書のテーマは「唐の行政機構と官僚の実態」ということで、これらについて詳しく見ていくのでありますが、こうした「歴史のたてまえと現実」の問題はあらゆる分野で起こりうることではないでしょうか。宗教における教義と信仰生活の実態を考える上でもこれは非常に重要な視点であるように感じました。 本書の内容自体はたしかにマニアックです。しかしそのマニアックなテーマを通じて普遍的な問題にまで突き抜けるその流れは圧巻です。唐の時代背景をまた違った角度から見ることができた本書は非常に刺激的でした。
Posted by
目次(抜粋): はしがき Ⅰ 律令制度とその崩壊/貴族の時代から士大夫の時代へ―宋代士大夫の成立― Ⅱ 唐代の県尉/唐代の制誥/唐の三省六部 Ⅲ 唐の官制と官職 参考文献/初出一覧/人名索引/事項索引
Posted by
- 1