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フルハウス 生命の全容 の商品レビュー

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2018/06/24

生命進化について著書の多いグールドが「なぜ四割打者は絶滅したのか」について説明を試みる。 打率が4割を超えたプレイヤーに注目するのではなく、全体を見ることで一般に言われている説明を論破していくところが面白いと思った。 グールドは『ワンダフルライフ』以外はそれほど面白い本がない...

生命進化について著書の多いグールドが「なぜ四割打者は絶滅したのか」について説明を試みる。 打率が4割を超えたプレイヤーに注目するのではなく、全体を見ることで一般に言われている説明を論破していくところが面白いと思った。 グールドは『ワンダフルライフ』以外はそれほど面白い本がないと思っていたが、『ワンダフルライフ』よりもおもしろかった。

Posted byブクログ

2014/04/13

特別なことに思えることが、実は、多様化の一部にしか過ぎないことがある。 なぜそれが、「代表」のように感じられるのか。 なんで進化と野球やねんと思ったが、なるほど、そういうことか。 外国人のそういう感覚は判り辛いのだが、これは読み易い。

Posted byブクログ

2012/05/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

生命進化には複雑化の傾向などはない。複雑化する方向にしか可能性が開かれていないため、ランダムウォーク的な変異が複雑化の方向に向かうように見える、という主張。 複雑化へのバイアスなどないという主張は面白いけど納得はしなかった。グールドが認めているように、本書のなかのいくつかの例だけで、複雑化へのバイアスがないことを証明はできない。いくつかの例で形態学的な複雑さが減少するように見えるとしても、たとえば行動はどうだろうか?あるいは、別個に発達してきた眼という器官の複雑性は? ダーウィンの生物間競争について、論拠をしめさず葬り去ることがなぜできるのかよく理解できなかった。軍拡競争的進化というのは、間違っているのだろうか? 4割打者の絶滅についての論考は、議論が怪しいところもあるがまあ納得。だが、標準偏差の減少について満足な理由を与えれてないのではと感じた。

Posted byブクログ